Archives アーカイヴスⅣ 【Jewellery〜宝飾品】

Emerald and Diamond Cluster Ring
Diamond Cluster Ring
エメラルドとダイヤモンドのクラスターリング
ダイヤモンドのクラスターリング

c1880 France / c1890 Probably France
(右)1880年頃 フランス
刻印:鷲の頭(18金)、工房印
ベゼル:1.3 x1.6cm リングサイズ #14 エメラルド ダイヤモンド ゴールド
(左)1890年頃 おそらくフランス
刻印なし ベゼル:1.2cm リングサイズ #11 ダイヤモンド ゴールド
 
 中央の大きな主石を多数の石が取り巻いた花の様な形のクラスターリングは、指輪の典型的なデザイン形式のひとつである。
 
 横楕円形のエメラルドを8個のローズカットダイヤモンドで取り巻いたフランス19世紀後期のリングは、ベゼル脇のシャンク部分が双葉のような意匠となっており、まさに花をイメージさせる作品となっている。一方のダイヤモンドのみで構成されたリングは、中央のオールドマインカットのダイヤモンドを極小(0.02ct程度)のダイヤで取り巻き、更に8個のオールドマインカット・ダイヤで囲うという、非常に凝ったつくりである。
 
 二点とも正面から見るといわゆる「お花型」であるが、側面から見ると三次元を意識した立体的なデザインで(フランス作品に多く見られる)、指輪が、それを着用した者の手の動きで様々な角度から見られるものであることを考慮して制作されていることが分かる。
*SOLD*
 

Belle Époque Oval Rose-Cut Diamond Bombé Ring
ベル・エポック 楕円形ローズカットダイヤモンド・ボンベ・リング

c1900 Probably France
1900年頃 おそらくフランス
刻印:ホタテ貝(14金) ベゼル主石:6 x 11mm リングサイズ #13
ダイヤモンド イエローゴールド
 
 ベゼルやシャンク部分がドーム状に膨らんだ形状の指輪はボンベ・リングと呼ばれ、20世紀中頃の大振りなカクテルリングに多く見られるリングのデザイン形式のひとつである。
 
 20世紀初頭のこの作品は、横楕円形のローズカットダイヤモンドを主石に、レースの様に透かした金細工にメレーダイヤを嵌めた、繊細巧緻なシャンク側面がエレガントなリングである。
 
 宝飾品へのプラチナ使用が普及したベル・エポック後期さらにそのリバイバル作品として、プラチナやホワイトゴールドのボンベ・リングは欧米で多数製作されたが、イエローゴールドとローズカットダイヤモンドを組み合わせたこのリングは、クラシックな印象でアンティークらしい暖かみのある珍しい作品である。
*SOLD*
 

Diamond /Ruby /Emerald Snake (Ouroboros) Ring
ダイヤモンド/ルビー/エメラルドの蛇(ウロボロス)リング

c1890 Probably England
1890年頃 おそらくイギリス
刻印:フクロウ(18金) ベゼル:0.9mm リングサイズ #9
ダイヤモンド ルビー エメラルド イエローゴールド
 
 ウロボロスは無限、永遠、再生などの意味を持つ古代のシンボル(象徴)で、自らの尾を食べる輪状の蛇で表される。1840年ヴィクトリア女王との婚姻の際にアルバート公が贈った指輪が「永遠の愛」を象徴する蛇のエメラルドリングであったことから、ヴィクトリア時代には蛇の意匠のジュエリーを愛する人へ贈ることが流行した。
 
 このリングはゴールドを十分に使用した19世紀後期の作品で、ダイヤモンド、エメラルド、ルビーの石留めは、爪を立てたパヴェではなく、ひとつずつ鱗の形に縁取った覆輪で留めている。側面から見ると、蛇が口で自分の尾をくわえているのが分かる。石の配色と蛇のフォルムは、この時代の作品として非常に斬新なデザインである。
*SOLD*
 

Victorian Gold Muff Chain Textured Link to a Hand Clasp
ヴィクトリアン手首の留め具付きゴールド・マフチェーン

c1890 England
1890年頃 イギリス 
刻印なし 長さ:約124cm イエローゴールド(15金以上) ルビー
 
 冬の季節、貴婦人は手袋以外に防寒と装飾を兼ねて毛皮でできた円筒形のマフを身に着けた。手を外に出しても首からマフが下がるように通した長い鎖をマフチェーンとよび、18世紀から19世紀後期にかけてマフと共に使用された。
 
 金を打ち出した高級な質感のマフチェーンは20世紀に入りネックレスとして好まれたため、短くカットされてしまったものも多く、この作品のようにオリジナルの長さ、留め具の付いたものは貴重である。またヴィクトリア時代後期に作られたこの鎖は、金が稀少であった19世紀初期のものと比べて堅牢でネックレスとしての着用に適している。
*SOLD*
 

Cupid in a Chariot Drawn by Two Goats Gold Brooch
「山羊が牽く戦車に乗るクピド(愛の勝利)」金細工ブローチ

Early 20thC France or Belgium(?)
20世紀初頭 フランスまたはベルギー(?)
刻印 : 菱形に750(18金)ほか判読困難な刻印
4.9cm x 2.9cm イエローゴールド プラチナ ダイヤモンド トルコ石 エナメル
 
 「愛の勝利」(Amor Vincit Omnia「愛は全てを征服する」)は古代ローマ詩「牧歌」の一節で、チャリオット(戦車)に乗るクピド(愛=エロス)はその象徴として表される。作品によって戦車を牽く動物の種類や数は様々だが、二頭の山羊が牽く戦車に乗り鞭を振るうクピドはポンペイの壁画に描かれている。
 
 通常のブローチの形状は表側だけの半立体であるが、このクピドは完全な立体像でダイヤモンドの羽根をもつ。山羊の毛並み、鞭や手綱など細部にまで彫金が施され、車輪が回る仕掛けになっている。着用できる究極の細密彫刻作品である。
*SOLD*
 

Button Pearl and Diamond Necklace
真珠とダイヤモンドのネックレス

Late 19thC France
19世紀後期 フランス
刻印:鷲の頭(18金)、判読困難な刻印
モチーフ部分:3.2cm チェーンを含めた首周り:43.0cm 真珠 ダイヤモンド イエローゴールド  
 
 片面が平たいボタン型の真珠とメレーダイヤモンドのネックレス。着用すると涙滴型の真珠が首もとで揺れエレガントである。モチーフ部分の地金であるイエローゴールドは、アクセントとなるロープ状の円形部分、石がセットされた部分、肌に触れる裏側を除き、側面部が黒く燻されている。ダイヤモンドは、小さなメレーの場合カット面が多いと反って光の反射が曖昧に見えるため、面の少ないシングルカットの石を採用している。
 
 計算し尽くされた立体感のあるデザインで、非常に手間を掛けた仕上がりである。モチーフ上部にカンのあるペンダント形式ではないこともフランスらしく、洒落ている。
*SOLD*
 

NapoleonⅢ Tri-Colour Gold Cross Pendant
ナポレオンⅢ世 3カラーゴールド十字架ペンダント

c1865 France
1865年頃 フランス
刻印 : 鷲の頭(18金)、判読困難な刻印 長さ:5.7cm(バチカン含まず ゴールド 真珠
 
 中央のひと粒の真珠をアクセントに金細工のみで仕上げた十字架のペンダント。型で抜くのではなくひとつずつ鏨(タガネ)により彫金された花や葉、模様は非常に細かく、当時の職人の技巧が窺える作品である。
 
 三色のゴールドの使用により、彫金の技術をただ見せつけるのではなく、洗練された軽い感じに仕上げているのがフランスの優美さといえる。
*SOLD*
 

Enamel Skull and Garnet 'Memento Mori' Ring
Enamel Skull & Crossbones with Snake Hoop 'Memento Mori' Ring
エナメル髑髏とガーネット メメント・モリ リング
蛇型フープ エナメル髑髏と骨 メメント・モリ リング

c1770 and Later / Late 19thC and Later England
(右)エナメルベゼル(近年)と1770年代のリングの結合 イギリス
刻印なし ベゼル:1.3cm リングサイズ #12.5 ガーネット ダイヤモンド ゴールド
(左)エナメルベゼル(近年)と19世紀後期のリングの結合 イギリス
刻印なし ベゼル:0.7cm リングサイズ #11.5 ダイヤモンド ルビー ゴールド
 
 ラテン語の「メメント・モリ」は「自分が死ぬことを常に忘れずに(今を生きよ)」という人生の警句である。この言葉は、古代には「今この瞬間を楽しめ」という趣旨で解釈されたが、中世以降のキリスト教文化圏では死後の魂の救済を説く上で「現世の儚さ、空しさ」が強調され、16〜17世紀には、棺や骸骨など死を象徴する意匠のメメント・モリ・ジュエリーが流行し着用された。
 
 二点のメメント・モリ・リングは、近年職人が制作した白エナメルの髑髏とアンティークのリング枠をマリアージュ(結合)させた作品である。髑髏の目にはアンティークダイヤモンドが使われている。ともに本物のアンティークリングを使用した、一点物のハンドメイド作品である。 
 
 深いピンク色のガーネットが髑髏を取り囲んだジョージアン様式のリングは、ベゼル裏に刻まれた文字が1772年当時のモーニング(服喪の)リングとのマリアージュ(結合)作品であることを表す。鮮烈な印象と18世紀ジュエリーの繊細さを兼ね備えたリングである。
 
 ヴィクトリア時代の蛇のリングをフープに使用し、典型的なメメント・モリの主題のひとつである髑髏(死)と蛇(再生)を表した、見事なマリアージュ(結合)作品。蛇は目にルビーが嵌められ、鱗が手彫りされている。髑髏の左目のダイヤモンドにクラックあり。 
*SOLD*
 

Art Deco Diamond and Sapphire Heart Ring
アールデコ ダイヤモンドとサファイヤのハート形リング

c1915 Probably France
1915年頃 おそらくフランス
刻印なし ベゼル1.3cm リングサイズ #13.5 ダイヤモンド サファイヤ イエローゴールド プラチナ
 
 ハート形のベゼルは、ハートシェイプにカットされたダイヤモンドを中心として、メレーダイヤとカリブレカットのサファイヤが繊細な波紋を描く様に取り巻いたデザインである。ミルグレイン(ミル打ち)が施された石留めのプラチナ枠がダイヤモンドの煌めきを一層際立たせている。
 
 愛する人を想い贈るために制作された数あるハート形ジュエリーの中においては珍しく、甘美ではなくクールで洗練された印象を与えるアールデコ時代のリングである。クラシックかつモダンな、大人の女性のためのハート形リングである。
*SOLD*
 

Coral Pendant Amulet "Higa (or Clenched Hand)"
珊瑚邪眼除けペンダント「ヒーガ(握られた手)」

Middle 19thC Italy
19世紀中期 イタリア
刻印なし 長さ:5.7cm ゴールド 金色合金 珊瑚(黒珊瑚含む)
 
 「邪眼 (evil eye)」は、悪意を以て相手を見ることでその者に不幸または死をもたらす目のことで、呪いのひとつである。世界に広く分布する迷信であるが、古代よりヨーロッパでは地中海周辺での信仰が深い。
 
 ハプスブルグ家支配下の17世紀のスペインでは「ヒーガ」という握りこぶしの形をしたお守りが邪眼除けとされ、特に王室の子どもはたくさんのお守りを身に着けさせられた。
 
 メデューサが退治された時、海に散った血が赤い珊瑚となったという神話から、珊瑚自体も魔除けの意味をもつ。このペンダントは地中海珊瑚特有の色合いをしているが、現在は汚染により地中海からの珊瑚の産出が激減しているため貴重になっている。
*SOLD*
 

Gold Cat Playing Pearl Ball Brooch
Silver Cat Playing Pearl Ball Brooch
真珠の球で遊ぶゴールド猫ブローチ/銀製猫ブローチ

c1910 France / c1890 Probably England
(金猫)1910年頃 フランス 刻印:鷲の頭(18金) 横:3.3cm
ルビー 真珠 イエローゴールド プラチナ
(銀猫)1890年頃 おそらくイギリス 刻印:フクロウ(18金)、白鳥(銀) 横:2.7cm 
ダイヤモンド エメラルド 真珠 イエローゴールド 銀
 
 高貴なエジプト王女の墓から猫のミイラが発掘され、猫の神聖さに感動し影響を受けたヴィクトリア女王は2匹のブルーペルシャを飼い始める。たちまち猫は愛玩動物としてブームとなり、1871年ロンドンで初のキャットショーが催され、デパートでは猫モチーフの様々な商品が販売されるようになる。
 
 ミルグレインを施したプラチナ枠のカリブレカットのルビーの止まり木の上から垂れる真珠を狙っている18金製の猫は、しなやかな筋肉や顔の表情の造形が彫刻家による芸術作品を思わせるブローチとなる。
 
 毛彫りした銀を燻すことで猫の毛並みを巧みに表現している銀製の猫ブローチは、ゴールド枠のダイヤモンドの首輪とエメラルドの猫目がポイントとなっている。球に見立てた真珠を前足で支えた猫の姿は、自立できる完全な立体像である。留め針はゴールドが使用されている。
*SOLD*
 

Hand Painted Enamel "Venus" Gold Ring
Hand Painted Porcelain "Cupid" Diamond Ring
エナメル画「ヴィーナス」ゴールドリング/陶板画「クピド」ダイヤリング

Late 19thC France
ともに19世紀後期 フランス
(エナメル)刻印:フクロウ(18金) ベゼル:2.9cm リングサイズ #14 ゴールド 真珠
(陶板)刻印なし ベゼル:1.9cm リングサイズ #10 ゴールド ダイヤモンド
 
 19世紀半ば、エナメル(七宝、エマイユ)や陶磁器を高温で焼成する技術の高まりによって、これらの技法で製作された手描きの細密画を貴金属に嵌めた装身具が製作されるようになった。女性の指を飾る指輪に使用される2cmにも満たないエナメル板や陶板に筆で描かれた女神やクピドは、焼成によって退色することはなく、身に着けられる極小の絵画作品といえる。
 
 エナメルのリングはエナメル画を縁取る金細工が非常に凝っている。上部の真珠を配したホタテ貝から、ピンクの薄衣を纏った女性像は愛の女神ヴィーナスと考えられる。
 
 一方のローズカットダイヤに取り巻かれた楕円形の陶板画は、2羽の白鳩と矢尻を確かめているクピドを描いている。ふわりとした筆致はフランスのパリ窯またはリモージュ窯の作品と思われる。
*SOLD*
 

Carved Moonstone Satyr's Face Ring
ムーンストーン彫刻「サテュロスの顔」リング

c1890 Probably France
1890年頃 おそらくフランス
刻印なし ベゼル:1.8mm リングサイズ #7
ムーンストーン ダイヤモンド ゴールド(おそらく14金) 銀
 
 ギリシア神話に登場する半人半獣の精霊サテュロスは、四足獣のような下半身、山羊のような角をもち、ローマ神話の森の精霊ファウヌスやギリシアの牧羊神パーンとしばしば同一視される。キリスト教では自然の精霊を異教としたため、もともと奔放な性格のサテュロスは、西洋美術において悪魔的で邪悪なイメージで描かれることが多い。
 
 このリングは、ムーンストーンを彫刻することにより、石の特徴であるアデュラレッセンス(青または白い光が表面を漂うような外観が生じる現象)を生かして、半獣神の顔を幻想的に仕上げている。ローズカットダイヤに取り囲まれた奇妙な嗤いは、石を傾けることによって薄青い光を宿す。非常に品質が高く個性的なリングである。
*SOLD*
 

Artemis Goddess of the Moon & Hunting Gold Brooch
「月と狩猟の女神アルテミス」ゴールドブローチ

c1890 France
1890年頃 フランス
刻印:鷲の頭(18金)、Michel Menu工房印 直径:2.7cm ダイヤモンド イエローゴールド 銀
 
 ギリシア神話オリンポス12神の一柱アルテミスは月と狩猟の女神である(ローマ神話のディアナと同一視される)。潔癖であるがゆえ残忍な一面をもつ美しい処女神は多くの芸術家の主題として好まれた。
 
 3cm足らずの円形の中に、矢筒と弓を携えた狩猟の女神が森の中で猟犬二頭と共に休息している情景を、金細工で精巧に表現したブローチである。彫金は作品裏側にまでおよび、女神の左手の弓、凭れている木の幹、猟犬の尻尾まで表現されている。ローズカットダイヤのグラデーションによるクレッセント(三日月)は、アルテミスが月の女神でもあることを示すと同時にこのブローチを左右非対称で芸術性の高いアールヌーヴォー作品に仕上げている。
 
 刻印のMichel Menuは彫金師で、父Alfredと共にブシュロンの1900年パリ万博出品作品を制作したことで知られる。アールヌーヴォー期のブシュロンは、ほかにもEdmond-Henri BeckerデザインでMenu et Filsが製作したジュエリーを発表した。このブローチはブシュロンの銘こそ無いが、非常にクオリティーが高い作品である。
*SOLD*
 

Guilloché Enamel Diamond Cross Pendant
ギョーシェエナメル/ダイヤモンド十字架ペンダント

c1900 France or Russia(?)
1900年頃 フランスまたはロシア(?)
刻印:白鳥(銀)、判読困難な刻印(金を表す刻印と思われる) 長さ:3.2cm(カン含まず)
ダイヤモンド ゴールド 銀 ガラス  
 
 旋盤で刻んだゴールドの模様が透けるよう七宝を施し(ギョーシェ技法)、オールドブリリアントカットのダイヤモンドを配した十字架型のペンダント。不透明のホワイトエナメルとブルーで縁取られた透明感のある主部分は、同じホワイトでもオパールのような光沢をたたえている。この見事な色感は、何層もの異なる七宝顔料を使用し、玉虫色に光る効果が得られるまで何回も焼成されて出来上がっている。このオパール色は19世紀後期にロシアのファベルジュが得意とし、20世紀に入りカルティエが追随した技術である。
 
 裏面にガラスを嵌めたロケット部分がある。
*SOLD*
 

Chased and Pierced Silver Mythological Beasts Bangle
銀製打ち出し幻獣バングル

c1885 France
1885年頃 フランス 
刻印 : 猪の頭(純度800)、DEPOSE、L&B(工房印) 幅:2.4cm 直径:6.4cm 銀(一部鍍金)
 
 19世紀ヨーロッパではロマン主義の影響から、中世様式のリバイバル(ネオゴシック)やルネサンス様式の宝飾品が金銀細工師によって新たに作り出され、グリフィン、ドラゴン、キマイラ等の古代神話の幻獣は流行の装身具となり着用された。
 
 頭は獅子、体は山羊、尾は蛇という合体獣であるキマイラが蜥蜴に牙を剥いている姿を打ち出した銀製の腕輪である。輪の半分はこれらがピアッシングされ、着用時に腕が透けて見えるようになっており、もう半分は銀表面が革の型押し風になっている。宝石は一切使用されず、銀の細工だけで十分迫力ある作品に仕上がっている。
*SOLD*
 

HERMÈS Gold and Diamond Whip & Bouquet Brooch
French Gold Crop Brooch
エルメス「鞭とブーケ」ブローチ/フランス乗馬鞭ブローチ

c1960 /c1900 France
(左)1960年頃 フランス 刻印 : 鷲の頭(18金)、 HERMÈS
長さ:9.3cm イエローゴールド ホワイトゴールド ダイヤモンド
(右)1900年頃 フランス 刻印 : 鷲の頭(18金)
長さ:5.3cm イエローゴールド 銀
 
 上流階級のたしなみとしての乗馬、または狩りの際に乗馬ジャケットの襟元、もしくは乗馬帽に着けて楽しんだブローチ2点である。双方とも華美なものと違いスーツのジャケットなどに組み合わせやすく、男性も着用できる作品である。
 
  エルメスのブローチは鞭と花束というモチーフの組み合わせが洒落ている。ダイヤモンドは小粒ながら16個揃いで良質のものを使用している。
*SOLD*
 

Art Deco Diamond and Ruby Ring
アールデコ ダイヤモンドとルビーのリング

c1915 Probably England
1915年頃 おそらくイギリス
刻印 : フクロウ(18金)、ゾウムシ(プラチナ)、G.L(フランス輸入者の頭文字)
ベゼル:1.1cm リングサイズ #8
ダイヤモンド ルビー(ベルヌーイ法) イエローゴールド プラチナ
 
 クッションカットのダイヤモンド(0.15ct程度)を中心に放射状に隙間なくセットされたテーパードバゲットカットのルビーから成る四角形ベゼルのリングである。ベゼル側面とフープ両脇側面にグラヴュールで模様が刻まれている。
 
 アールデコ特有の幾何学的フォルム、グラフィック的デザインを指輪という小さな世界で表現している。デザインが簡潔である分、石のカットおよびセッティング、素材の組み合わせに僅かな狂いも許されぬ熟練が職人に要求されたと思われるが、軽妙で洗練された作品に仕上げられている。
*SOLD*
 

Left Eye of a Lady Miniature Pendant
「女の左目」ミニアチュールペンダント

c1820 England
1820年頃 イギリス
刻印なし 2.4cm(カン含まず) 象牙板に顔料 ゴールド 真鍮(カン)
 
 18世紀後半、英国皇太子(後の国王ジョージⅣ世)が恋に落ちた相手マリア・フィツェルベルト未亡人は敬虔なカトリック教徒であったため、英国王室に結婚を認められなかった。皇太子は彼女の肖像を身に着けるために、細密画家に命じて誰と特定されぬよう描かせたものが目の肖像のはじまりとされる。以降19世紀前半まで目の肖像は流行の装身具となる。
 
 このペンダントに描かれた青い瞳を持つ女性は誰を見つめていたのであろう。
*SOLD*