Annexe 6【分室6】〜シール(印章)

Fob Seal フォブシール

 

Victorian Gold Turquoise Amethyst Watch Key Fob Seal
ヴィクトリアン ゴールド/ターコイズ/アメジストウォッチキーフォブシール

Middle 19thC England
19世紀中期 イギリス
刻印なし 高さ:2.5cm 印面:0.9cm
アメジスト トルコ石 イエローゴールド(15金以上)
 
竜頭を使う手巻き式時計より古いタイプの鍵巻き式懐中時計用の小さな鍵とシールを組み合わせたゴールドフォブ。小粒なトルコ石とグラヴィールで細かな模様を施した金細工がアンティークらしい。シールド(盾)形のアメジストの印面は、何も刻まれておらず未使用である。ターコイズブルーとヴァイオレットの組み合わせが女性好みのフォブシール。 ウォッチキーであるためサイズが小さく、単品だけではなく複数でチャームのようにチェーンにつけたい。
 

過去の作品

 

Georgian Gold-Filled /Carnelian Fob Seal
ジョージアン 金張り/カーネリアンフォブシール

c1830 England
1830年頃 イギリス
刻印なし 高さ:3.5cm 印面:2.0 x 1.8cm
カーネリアン 合金(金張り)
 
18世紀後半イギリスで起こった産業革命は、機械や動力を経済活動に導入して工業化を実現することで、経済や社会構造を一変させた。国民生活においては、商人や農場主に代わり工場経営者などの新たな資本家が生まれた。
 
ヴォリュームある金張りのフォブシールである。カーネリアンの印面には「勤勉と達成」を意味する"INDUSTRY AND SPEAD(=SPEED)"の巻紙とともに働きもののミツバチと軍隊で号令に使われるラッパの意匠がインタリオで刻まれている。当時の新興ブルジョワの産業資本家が所有していたと思われる。
*SOLD* 

Victorian Gold Bloodstone Watch Key Fob Seal
ヴィクトリアン ゴールド/ブラッドストーンウォッチキーフォブシール

Middle 19thC England
19世紀中期 イギリス
刻印なし 高さ:2.5cm 印面:1.2cm
イエローゴールド(15金以上) ブラッドストーン
 
竜頭を使う手巻き式時計より古いタイプの鍵巻き式懐中時計用の小さな鍵とシールを組み合わせたゴールドフォブ。立体的な葉飾り文様のレリーフの金細工が品格あるアンティーク作品である。
 
印面のブラッドストーンは洒落た八角形、フランス語で"LA TÊTE PLUS QUE L'ARGENT(お金より頭)"のモットーを記したガーター勲章に囲まれた鳥の姿がインタリオで刻まれている。鳥は知性を象徴するカラス、モットーは日本の諺「知恵は万代の宝」と同じ意味である。ウォッチキーであるためサイズが小さく、単品だけではなく複数でチャームのようにチェーンにつけたい。
*SOLD* 

Parcel-Gilt Silver Putto Riding a Dolphin Fob Seal
部分鍍金銀製「イルカに跨るプットー」フォブシール

Late 19thC Continental
19世紀後期 ヨーロッパ(英国を含まない)
刻印なし 高さ:2.7cm(カン含まず) 印面:1.8cm
グリーンカルセドニー 銀(一部鍍金)
 
イルカは、ギリシア神話において海の神ひいては航海者の守護神と関連する重要な聖獣であり、ヨーロッパでは紋章や装飾芸術の意匠として好まれる。イルカに跨る青年や子どもの姿は、若き海神パライモンやクピド(有翼)などを表し、古代より美術工芸の主題として親しまれてきた。
 
イルカに跨るプットーを銀細工でかたどったフォブシールである。愛嬌ある厚い唇のイルカが可愛らしい。印面は何も刻まれておらず未使用である。
*SOLD*  

Parcel-Gilt Silver Wild Boar Head Fob Seal
部分鍍金銀製イノシシ頭部フォブシール

c1860 France
1860年頃 フランス
刻印:猪の頭(純度800) 高さ:2.8cm(カンを横にして) 印面:2.2cm
ガーネット 縞瑪瑙 銀(一部鍍金)
 
ギリシア神話や北欧神話など多くの文化においてイノシシは、その凶暴性から畏れられる一方、戦闘に臨む勇気の象徴として古くからヘルメットや紋章の意匠に使用されている。
 
野生のイノシシの頭部を銀細工でかたどった作品。細かい毛並みや開いた口からはみ出た上下の牙など非常に精巧な表現で、牙と首回りに施された鍍金が彫刻の巧さをさらに強調している。 印面は何も刻まれておらず未使用である。縞瑪瑙に一箇所の欠けがあるが、印面(印影)に影響はない。
*SOLD* 

Gold "Fox Caught in a Trap" on Bloodstone Base Fob Seal
ゴールド「罠にかかった狐」/ブラッドストーンフォブシール

c1860 France
c1860 フランス
刻印:鷲の頭(18金) 高さ:3.8cm 印面:2.8cm
ルビー ブラッドストーン イエローゴールド
 
18金の彫金細工とブラッドストーンの印章は、ナポレオンⅢ世時代の紳士がウォッチチェーンに着けたフォブシールである。暗緑色に血沫のような赤い斑点模様のブラッドストーンは、磔にされた十字架の下に染み込んだキリストの血が石になったものとして、絶対的な魔除けの力が宿る神聖な石と伝えられ、フォブシールとして着用されることが多い。
 
中央の板に獲物の足が乗ると2つの半円形の金属板がばね仕掛けで合わさり、獲物の脚を強く挟み込む罠をトラバサミと呼ぶが、このシールの彫金部分は、トラバサミの細かい構造とそれに挟まれた狐の右脚、罠から逃れるべく奮闘する狐の毛並みや体の動きなど、極めて見事な細密彫刻作品である。
*SOLD*