Carved Onyx /Bloodstone Blackamoor Pendant Seal
オニキス/ブラッドストーン彫刻ブラッカムーアペンダント・シール
Middle 19thC France or Germany
19世紀中期 フランスまたはドイツ
刻印:フクロウ(18金) 高さ:3.6cm(丸カン含まず)
オニキス ブラッドストーン ダイヤモンド ルビー ゴールド 銀
白黒層のオニキス(縞瑪瑙)から白いターバンを巻いた黒い肌の若い男を彫り出しブラッドストーンで胸像風に仕立てた、ペンダントとして着用するためのシール。印面は月桂冠を着けた古代の男の横顔のインタリオである。
「ブラッカムーア」は西洋装飾美術の分野における「黒人」を指し、その珍しさ、エキゾチックさから、彫刻、宝飾品、紋章等の主題として用いられ、得に貿易が盛んであった16世紀のヴェネツィアでは大変好まれた。 18世紀に流行したブラッカムーアシールだが、これは流行が再燃した19世紀作品で、ルビーやダイヤモンド使いが一層華やかである。
NapoleonⅢ Gold /Carnelian Pendant Seal
ナポレオン3世 ゴールド/カーネリアンペンダント・シール
Middle 19thC France
19世紀中期 フランス
刻印:鷲の頭(18金)、J ?(工房印)
高さ:3.0cm
カーネリアン イエローゴールド
植物の枝または茎が蛇のように絡み合う個性的なデザインは、ラブノット(Love Knot、愛の絆)を表している。繊細な彫金を施したイエローゴールドがフランスらしい優美な作品。元から道具としてのシール(印章)ではなく装身具として制作された宝飾品で、サイズが小さくブレスレットやネックレスのチェーンのチャームとして作られたものである。楕円形のカーネリアンの印面は、何も刻まれておらず未使用である。
NapoleonⅢ Gold /Bloodstone Pendant Seal
ナポレオン3世ゴールド/ブラッドストーンペンダント・シール
Middle 19thC France
19世紀中期 フランス
刻印:サイの頭(18金)、E M(工房印)
高さ:2.8cm
ブラッドストーン イエローゴールド 合金
繊細な彫金を施したイエローゴールドがフランスらしい優美なシールは、パリで活動していたフレデリク・メイ(Frédéric May)の作品である。元から道具としてのシール(印章)ではなく装身具として制作された宝飾品で、サイズが小さくブレスレットやネックレスのチェーンのチャームとして作られたものである。楕円形のブラッドストーンの印面は、何も刻まれておらず未使用である。
Victorian Gold /Rock Crystal Fob /Pendant Seal
ヴィクトリアン ゴールド水晶フォブ/ペンダント・シール
Middle 19thC Wales U. K.
19世紀中期 ウェールズ イギリス
刻印:SOLID GOLD(18金)
高さ:1.9cm 印面:1.3cm
水晶 イエローゴールド
連合王国イギリスのカントリーのひとつウェールズは、18世紀から19世紀にかけて豊富な地下資源を産出してイギリスの産業革命を支えた。現在でもケルト文化の伝統が残るウェールズでは、ケルト語派のウェールズ語が英語と同じく公用語となっている。
五線譜と音符とともにウェールズ語で「忘れないで」を意味する"COFIA FI"とインタリオで刻んだ印面の水晶とイエローゴールドの装飾が美しい小さなフォブシールは、そのサイズ感、質の高い金細工、印面のモノグラムから、産業革命で富を得たウェールズ紳士が同郷の女性に贈った作品と思われる。チェーン、革紐やリボンつけ首から下げてペンダントとして着用するのに最適である。
Tri-Colour Gold Repoussé Chatelaine with Fob Seal
ルプセ細工3カラーゴールド印章付きシャトレーヌ(帯飾り)
c1825 France
1825年頃 フランス
刻印:羊の頭(18金) 長さ:13.7cm(カン含む)
カーネリアン トルコ石 ゴールド 絹
「貴婦人の手首」は19世紀のヨーロッパ芸術におけるセンチメンタリズムを背景に、特にジュエリーの分野で人気の意匠であり華やかな袖から出る女の手が持つ物(花や鳥等)に象徴のメッセージが込められる。この作品の手首が持つカーネリアンのシール印面には、友愛や誠実を象徴するわすれな草(Forget-me-not)がインタリオで刻まれている。
シャトレーヌは懐中時計や印章、裁縫道具等を腰帯(ベルト)から吊り提げるための装身具で、貴婦人がコルセットでウエストを強調していた18世紀に流行した。革命後、華美で贅沢なドレスは廃れ、身体を解放したハイウエストの直線的なエンパイヤ・ドレスが一時主流となるが、王政復古とともにコルセットも復活しシャトレーヌも再び着用された。この作品は金が貴重であった19世紀初頭の繊細なルプセ細工で、軽妙な優雅さを感じさせる。
過去の作品


Victorian Gold Rabbit /Banded Agate Pendant Seal
ヴィクトリアン ゴールドウサギ/縞瑪瑙ペンダント・シール
Middle 19thC England
19世紀中期 イギリス
刻印なし 高さ:1.7cm(丸カン含まず) 印面:1.2cm
縞瑪瑙 ゴールド(15金以上)
毛並みまで細かく表現した1cmほどのウサギの立ち姿、側面の葉飾り文様の透かし細工など、繊細な彫金を施したイエローゴールド作品。
濃い珈琲に新鮮なクリームを垂らすと生じる渦巻のような模様の縞瑪瑙は、インタリオを施す平らな面(ファセット)のない楕円のカボションカットで、元から道具としてのシール(印章)ではなく装身具として制作された宝飾品である。サイズが小さく、ブレスレットやネックレスのチェーンのチャームとして作られたものである。
*SOLD*

Carved Agate Blackamoor Female Head Pendant Seal
縞瑪瑙彫刻ブラッカムーア女性頭部ペンダント・シール
Late 18thC France
18世紀後期 フランス
刻印なし 高さ:2.6cm
縞瑪瑙 ダイヤモンド ゴールド 銀 ペースト
黒から白へのグラデーションが美しい縞瑪瑙から、白いターバンを巻いた若き黒い肌の女を彫り出し、ダイヤモンドをあしらった、ペンダントとして着用するためのシール。赤いペーストガラスの印面は古代の女の横顔のインタリオ(おそらくタッシー作品)である。
「ブラッカムーア」は西洋装飾美術の分野における「黒人」を指し、その珍しさ、エキゾチックさから、彫刻、宝飾品、紋章等の主題として用いられ、得に貿易が盛んであった16世紀のヴェネツィアでは大変好まれた。
19世紀初頭、このシールを所有した、珍し物好きのヨーロッパの貴族は、遥か彼方アフリカ大陸の王族の娘に思いを馳せその異国趣味を満たしたのであろうか。
*SOLD*


Gold Dog and Amethyst Pendant Seal
ゴールド犬型/アメジストペンダント・シール
c1840 France
1840年頃 フランス
刻印:馬の頭(18金) 高さ:2.1cm(カン含まず)
アメジスト イエローゴールド
首輪や毛並みまで細かく表現した体長1.5cmほどの犬、花と渦巻き文様を全面に彫り込んだ石留めや綱状に模様を刻んだ楕円カンまで、隈なく彫金を施したアンティークらしい18金イエローゴールド作品。
アメジストは、シールとしてはクラウンに厚みがある上、テーブル面(トップの平らな面)が小さく、インタリオを施すことを前提にしていない風である。元から道具としてのシール(印章)ではなく、装身具または蒐集品として制作された宝飾品と思われる。
*SOLD*


Gold and Carnelian “Gryllus" Intaglio Men’s Ring
ゴールド/カーネリアン「グリロス」インタリオ男性用リング
Early 19thC France
19世紀初期 フランス
刻印:鷲の頭(18金)、工房印 ベゼル:2.2cm リングサイズ#22程度
カーネリアン ゴールド
フランス革命後、華美なロココ様式に対して古代ギリシャ・ローマの純粋性を理想とする古典様式が流行する。ナポレオンの台頭によって英雄主義的な主題はさらに好まれ、新古典主義と呼ばれる芸術思潮が主流となる。
カーネリアンのインタリオのベゼルは、色と彫りをより良く見せるため石裏に着色加工を施し受け座にクローズドセッティングで枠留めした19世紀初頭の作品で、古代ヤヌス神のごとく前後に二つの顔を持つ男女双面の珍しい意匠である。複数の人物や動物の頭部を合体した奇怪な意匠は「グリロス」と呼ばれ、古代では魔除けとされた。この作品も二つの性の力を有す完璧な存在(=神?)を示すグリロスの一種といえよう。
18金を贅沢に使ってずっしり重みのあるシグネットリングに仕立てたのはゴールドラッシュ以降の19世紀後期である。非常にユニークな主題の男性用シグネットリングである。
着色加工にムラあり。 リング内側にダウンサイズ用の突起あり。
*SOLD*

Victorian Gold and Bloodstone (Shield-Shape /Intaglio Depicting Wolf) Signet Ring
ヴィクトリアン ゴールド/ブラッドストーン(盾形/狼のインタリオ)シグネットリング
Late 19thC England
19世紀後期 イギリス
刻印なし ベゼル:1.1cm リングサイズ #11 ブラッドストーン イエローゴールド
暗緑色に血沫のような赤い斑点模様のブラッドストーンは、磔にされた十字架の下に染み込んだキリストの血が石になったものして、絶対的な魔除けの力が宿る神聖な石と伝えられ、インタリオを施したシグネットリングとして着用されることが多い。
古代から強い動物は、世界各地で畏怖の対象として神格化され、信仰された。その動物のひとつである狼とともに、ラテン語で "DEUM TIME(神を畏れよ)"とインタリオで刻まれた指輪である。
フープ全体にエングレーヴィングで模様が刻まれているが、若干経年の摩耗が見られる。フープが細く、女性に向く。
*SOLD*

Victorian Gold and Bloodstone (Oval /Intaglio Depicting Elephant) Signet Ring
ヴィクトリアン ゴールド/ブラッドストーン(楕円形/象のインタリオ)シグネットリング
Late 19thC England
19世紀後期 イギリス
刻印なし ベゼル:1.6cm リングサイズ #10 ブラッドストーン イエローゴールド
暗緑色に血沫のような赤い斑点模様のブラッドストーンは、磔にされた十字架の下に染み込んだキリストの血が石になったものして、絶対的な魔除けの力が宿る神聖な石と伝えられ、インタリオを施したシグネットリングとして着用されることが多い。
象はその大きさや温和さ、強靭さ、賢さなどのイメージから様々なシンボルに使われた。象を取り巻くガーター勲章にはラテン語で "FIRMUS ET FIDELIS(揺るぎなく誠実に)"とインタリオで刻まれている。
インタリオを引き立てるシンプルなゴールドのリング枠。フープが細く、女性に向く。石の縁に数箇所のアタリが見られる。
*SOLD*