AnnexeⅪ【分室Ⅺ】〜裁縫道具

Thimble 指貫(シンブル)

French 18ct 3-Colour Gold Thimble by Alfred Féau
Alfred Féau 18金 3カラーゴールド・シンブル

c1875 Paris France
1875年頃 パリ フランス
刻印:鷲の頭(18金)、A F(工房印)
高さ:2.0cm 直径:1.5cm
 
フランス製シンブルでは最も有名な工房のひとつ、パリの宝飾工房Alfred Féauの作品。ボーダー部分は、3色のゴールドとシルバーを使用して、魚々子打(ナナコウチ)を施した地にマーガレットと薔薇が交互に浮き彫りされている。花弁や葉の丁寧な彫金は非常に細かく、指貫という小さな手芸用品を工芸品の域にまで高めている。
 

French 18ct Yellow Gold Thimble
フランス製18金イエローゴールド・シンブル

c1850 Paris France
1850年頃 パリ フランス
刻印:鷲の頭(18金)
高さ:2.0cm 直径:1.5cm
 
イエローゴールドのシンブルは、一見簡素な装飾に見えるボーダー部分であるが、模様はもちろん頭文字を刻むパネルの縁取りまで鏨による手彫りである。ケース入り裁縫道具一式から解体されたものと思われる。
 

Silver Love Symbols Thimble
銀製愛のシンボル(クピドの弓矢と矢筒、松明)文シンブル

Late 19thC France
19世紀後期 フランス
刻印:猪の頭(純度800)、判読困難な工房印
高さ:2.4cm 直径:1.7cm
 
ボーダー部分の意匠、クピドの弓矢と矢筒と松明(恋の炎)は、すべて「愛」の寓意である。ロマンティックな主題であるが、直截的に天を舞うクピドや華麗な花、ハートを描いていない点に、作者の捻りと知的センスが感じられる。
 

Silver Angel and Christian Symbol Thimble
銀製エンジェルとクリスチャンシンボル(ハート、十字架、錨)文シンブル

Late 19thC France
19世紀後期 フランス
刻印:猪の頭(純度800)、判読困難な工房印
高さ:2.3cm 直径:1.7cm
 
キリスト教のシンボルである、ハート(慈愛)、十字架(信仰)、錨(希望)の両脇に天使をあしらい、小さな星を粒々と散らせたデザイン。長い年月作品に触れることで生じる「なれ」により天使の顔や縁の飾り彫りが甘くなり、アンティークシルバーならではの味わいを感じさせる。
 

Silver Thimble Set with Cabochon Pastes in Mauchline-Ware Case
モシュリンウェア ケース入り 人造宝石/銀製シンブル

c1900 Probably Germany (Thimble) / Scotland (Case)
1900年頃 (シンブル)おそらくドイツ (ケース)スコットランド 
刻印:A935、 S 6 Z?(工房印)
高さ:2.3cm 直径:1.7cm
 
渦巻文様のレリーフにアメジストを模したカボションカットの人造宝石(ペースト)を嵌めた装飾性の高いシンブル。フォンテーヌブロー宮殿が描かれた付属のシンブルケースは、ヴィクトリア時代、スコットランド モシュリンのW&A Smith社が木の箱に銅版画風の絵を転写する技術によって全ヨーロッパを席巻したモシュリンウェアである。元所有者がシンブルとケースを組み合わせてコレクションのひとつにしていた作品。
*セットで販売します
 

Parcel-Gilt Silver Mistletoe Thimble by René Lorillon
René Lorillon 部分鍍金銀製ヤドリギ文シンブル

c1915 France
1915年頃 フランス
刻印:猪の頭(純度800)、R L(工房印)
高さ:2.3cm 直径:1.7cm
 
キリスト教以前の古代ケルトの祭司ドルイドが宗教儀式に用いた神聖な植物であるヤドリギは、ヨーロッパ、特にアールヌーヴォー期の作家たちに好まれた意匠である。黒いいぶし銀の帯状ボーダー上を取り巻く銀のヤドリギのレリーフは、実の部分だけ鍍金を施した手の込んだ細工となる。
 
フランス製シンブルでは最も有名な工房のひとつ、パリの宝飾工房Lorillonの作品。Jule Lorillonの息子Renéの刻印は20世紀初頭のものを表している。
 

Lorillon Silver "Les Deux Pigeons (La Fontaine Fables)" Thimble in Leather Case
Lorillon 銀製「二羽の鳩 (ラ・フォンテーヌの寓話)」シンブル

Early 20thC France
20世紀初期 フランス
刻印:猪の頭(純度800)、P L(工房印)
サイン:SEM (George Goursat デザイン)
高さ:2.6cm 直径:1.8cm
 
欧米のシンブル蒐集家を魅了する、アールヌーヴォー期のイラストレーター、セム(Sem)本名ジョルジュ・グルサGeorges Goursat(1863-1934)によるラ・フォンテーヌの寓話シリーズのひとつ。ワッフル型と呼ばれる四角い窪みが特徴である。Semのラ・フォンテーヌの寓話シンブルは、フランス製シンブルでは特に有名なパリの二大工房A.FéauとLorillonが手掛け、フランス国外にも輸出され多大なる人気を誇った。
 
黒革ケースつき。
 

 
Louis XV Ivory Thimble in Shagreen Case (Galuchat Étui)
ルイXV 鮫皮ケース入り象牙製シンブル

Middle 18thC France
18世紀中期 フランス
サインなし 高さ:2.3cm(本体) 直径:1.5cm
 
ロココ全盛のパリ、皮革職人 Jean-Claude Gallucha(ジャン−クロード・ガルーシャ)が編み出した緑色の鮫皮(実際は鮫ではなくエイの皮)製のケースは、ルイXVの愛妾ポンパドール夫人のお気に入りとなり、まもなく王侯貴族の間に広まった。18世紀の高級な小間物は緑の鮫皮(彼の名からガルーシャともいう)ケースに納められていたが、現在オリジナルケース付きのものは貴重である。
 
象牙の指貫は装飾の無い簡潔なものであるが、窪みをひとつずつ手彫りした手間を考えると、宮廷文化を支えた当時の職人の心意気が伝わってくる。
 

過去の作品

US 14ct Gold Cupid and Garlands Thimble by Simons Bros.
Simons Brothers 14金ゴールド「花綱とクピド」シンブル

c1910 Philadelphia U.S.A
1910年頃 フィラデルフィア アメリカ合衆国
刻印:14K、S(工房印) 高さ:2.1cm 直径:1.6cm
 
1839年ペンシルベニア州フィラデルフィアで起業し、現在もシンブルを含む貴金属製品を製産しているSimons Brothersの20世紀初頭の作品である。花綱を持ったクピドの意匠は1906年に同社により登録され、他メーカーにも製作を認可した。この作品はSimons Bros.のオリジナル作品となる。同じ意匠のシルバー ヴァージョンも作られたが、ゴールド作品はより優美で可憐な印象を与える。
*SOLD*
 

French Silver Basket Weave Pattern Thimble in Leather Case
フランス銀製 網代模様シンブル

c1900 France
1900年頃 フランス
刻印:猪の頭(純度800)、判読困難な工房印 高さ:2.5cm 直径:1.8cm
 
日本では網代模様と呼ぶ、籠を編んだ様な意匠の取り巻いたシンブルである。使用感も少なく、しっかりとしたつくりで実用に富む。
 
AUBOINと箔押しされた茶色の革製ケース入り。ケースに擦れあり。 
*SOLD*