アンティーク手芸

Annexe11【分室11】〜裁縫道具

Le Mercerie 貴婦人のための手芸用品店

アンティQ【anti-Q】 貴婦人のためのアンティークの裁縫道具〜手芸用品(ソーイング小物)

 ヴィクトリア時代の女性にとって手芸は、教養であると同時に数少ない娯楽のひとつでした。女子は6歳までに裁縫を習い始め、縫い方や刺繍の見本となる布「サンプラー」を仕上げて部屋に飾りました。当時裁縫道具は様々な意匠や素材で製作され、裕福でなくても自分の趣味を反映したものを入手することができました。一方貴族の女性にとっての手芸は少人数でサロンに集い刺繍をしつつお喋りに興じるという社交手段のひとつであり、高級で珍しい道具を所有することはステータスでした。そのような貴婦人に向けて美術工芸品の域に達するソーイング小物の数々が職人によって生み出されました。
 
 アンティQでは18世紀後期から20世紀初頭のアンティークの裁縫道具(ソーイング・セット、シンブル、ニードルケース、テープメジャー等)を取り扱っています。手芸関連の骨董品は今日でも欧米を中心に女性蒐集家に大変人気があります。掲載作品についての価格や状態、掲載されていない在庫作品につきましては【CONTACT お問い合わせ】よりお問い合わせください。
 

La Mercerie

アンティークの裁縫道具図録

Sewing Set

裁縫道具一式

旅行時の携行用Nécessaire(ネセセール、必需品の意)など、Étui(エテュイ)と呼ぶケースに納めた裁縫道具一式。統一された文様が細かな紐通し針まで全てに施され、揃いで残存している作品は非常に貴重である。

 

Needle Case

針入れ(ニードルケース)

古くは高価であったため一本ずつ購入されていた裁縫用、刺繍用の針は、18世紀半ば製造の機械化によって価格が下がり、複数本を収納する針入れの需要が高まった。紐通し針(ボドキン)やかぎ針用の大きめのケースもある。

 

Thimble

指貫(シンブル)

釣鐘型の指貫、シンブル。実用の道具だけでなく、18世紀末にドイツのマイセン窯が磁器製の装飾用のシンブルを作って以来、贈り物や蒐集家向けに飾るための作品も多数製作されるようになった。

 

Scissors

手芸鋏

手芸鋏は手芸、特に刺繍を教養のひとつとしていた貴婦人たちの必需品であった。贅を凝らした素材使いのハンドルや、ユニークな意匠など実用できる工芸品として愉しみたい。

 

Other Tools

その他の手芸道具

テープメジャーやピンクッションは個性的で面白い意匠のものが多数製作されている。実用の道具として、また小さなアンティークオブジェとしても楽しめるアイテムは蒐集に適している。