Annexe12【分室12】〜銀食器

British Silver 英国の銀食器小物

 

ASPREY Silver-Plated Parrot Head Nutcracker
アスプレイ シルバープレート インコ頭部 クルミ割り

c1912 London England
1912年頃 ロンドン イギリス
刻印:ASPREY RD No598487 長さ:15.0cm
 
時計や宝飾品、皮革製品、食器から家具までを取り扱うロンドン ボンドストリートの高級商店アスプレイは、19世紀から英国王室御用達のラグジュアリーブランドとしてつとに有名である。
 
羽を細かく刻み、目の周りや嘴まで精巧に表現したインコの頭のクルミ割りは、嘴に挟んだ木の実を割る仕様である。
 
アスプレイのインコは、お菓子作りのためにナッツの殻を割る実用の道具ではなく、贅沢なオブジェとして食後酒を飲りながらつまみのナッツに使って愉しみたい。「ナッツクラッカー」は和訳で「クルミ割り」ではあるが、日本の殻の固い胡桃ではなくチェスナット(栗)やピスタチオなどへの使用が望ましい。
 

 

Set of Mappin & Webb Silver-Plated Dessert Knife and Fork (Stock 5)
マッピン&ウェッブ シルバープレート デザートナイフ/フォーク(5組)

c1887 England
1887年頃 イギリス
(ナイフ)刻印:MAPPIN & WEBB PRINCES' PLATE RD 71552 長さ:20.3cm
(フォーク)刻印なし 長さ:15.4cm
 
1775年創業、1897年以降王室御用達を持続する英国銀器を代表するマッピン&ウェッブのデザートナイフとフォークのセット。プリンス・プレートと呼ぶマッピン&ウェッブ独自のシルバープレートは、他社の銀めっき製品に比べてめっきに厚みがあり高級感がある。イギリス製カトラリーでは珍しい優雅で贅沢な渦巻文様とプットーの牙彫ハンドルが秀逸である。
 
在庫5組。手彫りの牙製ハンドル、ナイフブレードの刻印に個体差あり。
*1組ずつの販売です
 

 

Sheffield Silver /Mother-of-Pearl Folding Fruit Knife
シェフィールド シルバー/白蝶貝折りたたみフルーツナイフ

1872 Sheffield England
1872年 シェフィールド イギリス
刻印:純度950、ヴィクトリア女王の横顔、1872年、シェフィールドを表す英国印、H・A(工房印)
長さ(折りたたみ寸法):8.8cm
 
切れ味の良いスチール製のナイフは果実の酸によって錆が生じるため、フルーツ用ナイフはシルバーブレードを使用する。白蝶貝も酸に強いことから水菓子用のデザートカトラリーとして最高の組み合わせの折りたたみフルーツナイフである。
 
折りたたみ式のナイフは18世紀以降、美食のため虫歯を患っていた上流階級の者を中心に、ポケットに忍ばせ供された果実を咀嚼できるサイズに小さくスライスするのに重宝された。
 
刃物の生産で有名なシェフィールド製の折りたたみナイフは、植物文様を刻んだ白蝶貝の滑らかさが手に心地よい。
 
銀の盾型パネルに元所有者の頭文字が刻まれている。刃先に若干歪みあり。
 

 

"Just a Thimble Full" Cased Silver-Plated Shot /Silver Shot
「シンブルフル」シルバープレート ショットグラス(オリジナルケース入り)/シルバー ショットグラス

Late 19thC /1876 England
(右)19世紀後期 イギリス
刻印なし ピューターに銀めっき オリジナルケース 高さ:5.7cm
(左)1876年 バーミンガム イギリス
刻印:純度950、ヴィクトリア女王の横顔、1876年、バーミンガムを表す英国印、H&T(Hilliard & Thomason工房印)  高さ:5.6cm
 
英語 'thimbleful'は、液体、特にお酒に使う単語で、指貫一杯分つまり「ほんの少量」の意味である。ヴィクトリア時代、「あなた飲み過ぎよ。もう終わりになさい」と注意された酒好きの男性が、「あとシンブル一杯だけ」という場面で取り出すショットグラスが「シンブルフル」で、裁縫道具のシンブルをそのままショットグラスサイズに拡大したカップである。
 
英国らしい洒落のきいたアイテムであるが、ケースまで本物に似せ作られたものは珍しい。ノベルティ(目新しく珍しいの意)の蒐集家だけでなく、シンブルコレクター、ウィスキーなどショット飲みの愛飲家にもお薦めのヴィクトリアン作品である。
 
*2点は別売りです
*画像はサイズの参考に本物のシンブル(別売り)を並べています

 

Boxed Silver-Gilt Christening Set
鍍金シルバー クリスニング3点セット(オリジナルケース入り)

1837 Birmingham England
1837年 バーミンガム イギリス
刻印:純度950、ウィリアム4世の横顔、1837年、バーミンガムを表す英国印、J.W(Joseph Willmore工房印)
(ナイフ)17.2cm (スプーン)15.9cm (フォーク)13.5cm 
 
キリスト教会において幼児が洗礼を受け洗礼名を与えられる儀式をクリスニングと呼ぶ。一堂に会した親戚、友人に生まれた子どもを初披露する機会でもあり、宗教的なだけでなく社交的にも重要な儀式である。
 
臙脂色のシルクヴェルヴェットの内張り、同じく臙脂のモロッコ革のケースに納められた、鍍金が施された揃いのナイフ、スプーン、フォークの豪華な洗礼式の祝いの品である。通常のクリスニング・カトラリー同様の小振りなサイズは、一人用の水菓子などに重宝する。
 

 

Boxed Set of 5 Silver Salt Spoons Collection
シルバー ソルトスプーン・コレクション5本セット(オリジナルケース入り)

Middle 19thC England
19世紀中期 イギリス
(植物型)刻印:純度950、1843年、バーミンガムを表す英国印、J W(Joseph Willmore工房印)長さ:10.3cm
(貝型2点)刻印:純度950、1854年、ロンドンを表す英国印、C B(Charles Boyton工房印) 長さ:9.7cm
(シヴァ神2点)刻印なし 英領インド帝国 長さ:5.8cm
 
19世紀イギリスの上流社会で晩餐会を開き客人をもてなす事は、社会的ステータスであり様々な作法が確立していた。
 
着席者は各自で、卓上に個別に置かれたソルトセラー(塩入れ)からソルトスプーンを使い料理の皿に塩を足して好みの塩加減に整えた。そのためヴィクトリア時代の銀製ソルトスプーンには晩餐会用の凝ったものが多く見られる。
 
朝(昼?)顔をかたどったWillmore作品と、シェル型ボウルと人の顔が浮き彫りされたBoyton作品は、いずれも厚みのある彫金が味わい深いスプーンである。
 
ヒンドゥー教のシヴァ神が付いた小スプーンは、英国領インド帝国で作らせたもので、当時の貴族にとって異国風で目新しい、自慢の品であったと思われる。
 
ロンドンの宝飾品店のオリジナルケース入りで、当時珍しいソルトスプーンをセットにして販売したものと考えられる。
 

 

Boxed Pair of Silver Pierced Shamrock-Pattern Napkin Rings
シルバー 透かし細工シャムロック文 ナプキンリング一対(オリジナルケース入り)

1909 Chester England
1909年 チェスター イギリス
刻印:純度950、1909年、チェスターを表す英国印、T&S(E.J.Trevitt & Sons工房印)
直径:4.5cm(最大) 高さ:2.5cm 
 
シャムロックは、クローバーなど三つ葉の草の総称である。アイルランドの守護聖人パトキリウス(聖パトリック)は、シャムロックを用いて「三位一体」の教義を説き、キリスト教の布教に尽力した。
 
シャムロックの透かし文様を通して、テーブルナプキンの色や質感を愉しむことのできるシルバーのナプキンリングである。結婚または銀婚祝いの贈答品であったと思われるが、特定のイニシャルは刻まれていない未使用品である。
 

過去の作品

Boxed Set of 6 Silver Devil's Head Cocktail Picks
シルバー 悪魔の頭 カクテルピック6本セット(オリジナルケース入り)

1929 Birmingham England
1929年 バーミンガム イギリス
刻印:純度950、1929年、バーミンガムを表す英国印、W H & SS LD.(William Hutton & Sons Ld.工房印) 長さ:8.4cm
 
夕方に催される立食形式のカクテルパーティーは、何事にも軽快さが求められた1920年代に誕生し流行した。カクテルに添えるオリーブやチェリーなどに用いるピンをカクテルピックまたはカクテルピンと呼び、この頃から製産されるようになった。
 
1800年起業のWilliam Hutton工房は、伝統的な作品だけでなく、1900年頃には高級百貨店リバティのために斬新な作品も制作していた。大変奇抜な悪魔のカクテルピックは、当時のカクテルパーティーを大いに盛り上げたに違いない。
*SOLD*