Annexe12【分室12】〜銀食器

French Silver フランスの銀食器小物

 

Silver Miniature Pot Salt Shaker
シルバーミニチュアポット型ソルトシェーカー(オリジナルケース入り)

Late 19thC France
19世紀後期 フランス
刻印:銀刻印なし、E L(工房印)
高さ:6.8cm
 
コーヒーまたはミルクポットをそのまま縮小した形のソルトシェーカー。指で摘み上げる者が巨人に見える遊び心のあるノベルティ(目新しく珍しいの意)作品、またそれを裏付ける手抜きのない丁寧な作りである。ドールと一緒に飾るのも良い。贈答品であったのか、シェカー本体、ケースともにARの頭文字が刻まれている。銀刻印は無いが純度800シルバーと推定される。
 

 

Silver & Glass "Muget " Claret Jug by Tétard Frères
Tétard Frères 銀装飾ガラス「スズラン」クラレットジャグ

Early 20thC France
20世紀初頭 フランス
刻印:ミネルヴァ(純度950)、TFres(工房印)
高さ:25.0cm
 
1880年設立の銀工房及び銀器商エドモン・テタール(Edomond Tétard 1861-1901)と彼の死後に事業を継承した息子らが1901年に改名したテタール・フレール(Tétard Frères)。Edomond Tétard、Tétard Frèresは万国博覧会で数々の賞を獲得したフランス屈指の銀工房のひとつである。
 
フランスでは5月1日にスズランを贈られた人に幸運が訪れると伝わる。また釣鐘型の可憐な小花は妖精が朝露を飲むカップと云われ、女性好みのスズランの意匠は大切な人への贈り物としてつとに人気が高い。蓋とハンドル含む銀装飾レリーフとガラスのグラヴュールがスズランをかたどったテタール・フレールによるクラレットジャグは、実用品でありながら銀職人とガラス職人が見事に連携した工芸品である。特にスズランの花と葉が絡む立体的な蓋の摘みは秀逸で、高級銀器としての品質と格調を保ちつつ革新的なアールヌーヴォーの芸術性を取り入れている。クラレット(赤ワイン)に限らず気に入りの飲料を入れガラスに施された彫りの陰影と銀の反射を楽しみたい。
 

 

Boxed Set of 6 Vermeil (Silver-Gilt) Bulrush Dessert Servers by Charles Forgelot
Charles Forgelot ガマの穂 ヴェルメイユ(鍍金銀製)デザート・サーバー6点セット(オリジナルケース入り)

Early 20thC France
20世紀初頭 フランス
刻印:ミネルヴァ(純度950)、C F(工房印) 長さ:11.2~13.4cm
Reustan Bijoutier BÉZIERS オリジナルケース入り
 
日本美術の影響を受けたアールヌーボー様式のデザートまたはオードブル用のサーバー・セット。トング以外の5本に施された水辺のガマの穂の装飾は、同じ図案ながら意匠を一本ずつ手で刻んでいるため、微妙に葉の陰影や穂の角度が異なっている。量産された鋳造品とは違うアンティークの手業ならではの味わいがある。当時パリで活動していたC. Forgelot作品であるが、ケースの押印からフランス南部ベジエの宝飾店で販売されたことが分かる。ケースの開閉レバーが魅力的である。ジャポニズムの色濃い銀製サーバーは和食器とも組み合わせやすく重宝する。
 

 

Vermeil (Silver-Gilt) "Mascaron" Ice Cream Server
「マスカロン」ヴェルメイユ(鍍金銀製)アイスクリーム・サーバー(オリジナルケース入り)

Late 19thC France
19世紀後期 フランス
刻印:ミネルヴァ(純度950)、L&P(工房印) 長さ:24.5cm
 
オープンワーク(糸鋸や錐などの道具によって金属面に孔開けや切り取りによる透かし細工)にグラヴュールで模様を施した、アイスクリーム取り分け用のサーバー。マスカロンと呼ばれるグロテスクな仮面をハンドル部分に浮き彫りした、精緻なルネサンス・リバイバル作品である。奇怪な仮面飾りマスカロンは、元来魔除けを目的とした建築装飾の一種であるが、銀食器の意匠に用いることでひと味違う個性と歴史的な重厚感と格調を感じさせる。約25cmという迫力の銀細工。シルクを内張りしたケースも素晴らしい。
 

 

CharlesⅩ Boxed Vermeil (Silver-Gilt) Christening Set
シャルル10世ヴェルメイユ(鍍金銀製)クリスニングセット(オリジナルケース入り)

c1825 France
1825年頃 フランス
刻印:ヴィエイヤール(純度950)、女の横顔(パリ)、G D(工房印)
(スプーン)16.0cm (フォーク)15.7cm
 
キリスト教会において幼児が洗礼を受け洗礼名を与えられる儀式をクリスニングと呼ぶ。宗教的だけでなく、一堂に会した親戚や友人に生まれた子どもを初披露する機会でもあり社交的にも重要な儀式である。スウェードの内張り、暗紫色のモロッコ革のケースに納められた、鍍金を施した揃いのスプーンとフォークの洗礼式の祝いの品である。シンプルなデザインではあるが通常のクリスニング・カトラリーより大きめで重さのある贅沢な復古王政期の品。人気のフランスやベルギーの白い食器や和食器との組み合わせにも重宝する。
 

 

Pair of PUIFORCAT Vermeil (Silver-Gilt) "Mascaron" Dessert Server & Fork
ピュイフォルカ ヴェルメイユ(鍍金銀製) 「マスカロン」デザート・サーバー/フォーク一対

Late 19thC Paris France
19世紀後期 パリ フランス
(サーバー)刻印:ミネルヴァ(純度950)、E P(工房印) 長さ:13.4cm
(フォーク)刻印:ミネルヴァ(純度950) 長さ:12.7cm 
 
オープンワーク(糸鋸や錐などの道具によって金属面に孔開けや切り取りによる透かし細工)にグラヴュールで模様を施した、繊細なレースの如く美しいサーバーと海神ポセイドンのトリアイナ(三叉銛)を思わせるフォークのセットである。マスカロンと呼ばれるグロテスクな仮面をハンドル部分に浮き彫りした、精緻なルネサンス・リバイバル作品。
 

 

Vermeil (Silver-Gilt) Jam Spoons by PUIFORCAT /by Victor Boivin
ピュイフォルカ/ヴィクター・ボワヴァン ヴェルメイユ(鍍金銀製)ジャムスプーン

c1900 Paris France
1900年頃 パリ フランス
(上、ピュイフォルカ)刻印:ミネルヴァ(純度950)、E P(工房印) 長さ:14.1cm
(下、ボワヴァン)刻印:ミネルヴァ(純度950)、V B(工房印) 長さ:13.7cm
 
ボウル部分が浅く平たい形状のジャムスプーン2点。植物文様のグラヴュールが美しいボウルは両面に鍍金が施されている。ハンドルはターミナルからステムにかけて花が浮き彫りされている。
 
*2点は別売りです
*(下)SOLD*
 

 

Tusk and Vermeil (Silver-Gilt) Baby Spoon by Prudent Quitte
Prudent Quitte 獣牙/ヴェルメイユ(鍍金銀製)ベビースプーン

c1900 Paris France
1900年頃 パリ フランス
刻印:猪の頭(純度800)、P Q(工房印) 長さ:17.1cm
 
ボウル部分が天然素材である牙製の赤ちゃん用スプーン。鍍金された銀のハンドルは、蔓から葡萄を摘み取る子ども(幼少のディオニソス?)が緻密に浮き彫りされている。ハンドル裏は、豊穣の角や白鳥とともに浮き彫りされたカルトゥーシュにMarie Louiseと名が刻まれ、誕生祝いの贈り物であったことが窺える。
 

 

Pair of LÉPINE Lyon Silver /Steel Traveling Knives
レパン・リヨン シルバー/スチール旅行用ナイフ一対(オリジナルケース入り)

c1860 France
1860年頃 フランス
(シルバーブレード)刻印:ミネルヴァ(純度800)、L G(工房印) 長さ:19.5cm
(スチールブレード)刻印:LEPINE A LYON、ブランドマーク 長さ:20.2cm
LEPINE Place des Terreaux LYON オリジナルケース入り
 
メゾン・レパンの旅行用ティー・ナイフ一対。先の円いブレードと牙製ハンドルとの接合部は控えめな花の意匠の銀装飾である。銀とスチール、異なる材質のブレード2本は、フルーツ用、チーズ用と使い分けるためである。革ケースとナイフハンドルに自分の頭文字を刻み、ポケットナイフではなく優雅な一対を旅先で使うことを好んだ当時の持ち主が、美食の都リヨンの貴族であったことは想像に難くない。
 

 

Pair of Silver Grape Scissors
シルバー グレープシザーズ(葡萄用鋏)

Late 19thC France
19世紀後期 フランス
刻印:ミネルヴァ(純度950)、判読困難な工房印 長さ:14.0cm
 
大きな房ごと供される葡萄から食す分だけを切り取るための鋏である。右手に葡萄の房、鋏は左手で使用するよう、一般の鋏と刃が逆向きとなっている。刃も純銀製で、葡萄の蔓がグラヴュールされている。葡萄を掲げた天使像の細密な装飾は後ろ姿まで可愛らしい。
 

 

Silver Guilloché Enamel Menu Holder by Charlot
Charlot ギョーシェ・エナメル銀製メニューホルダー

c1910 France
1910年頃 フランス
刻印:猪の頭(純度800)、C. FRES(工房印)
高さ:3.5cm
 
19世紀の上流社会において晩餐会を開き客人をもてなす事は社会的なステータスであり、様々な作法も確立していた。着席者の名前や献立を記したカードを挟んで卓上に置くメニューホルダーは、道具としての食器とは違って主人のセンスを主張できる装飾品としてユニークなものが多い。現代ではお気に入りのカードや写真を飾っても楽しい。旋盤で刻むことで生み出される模様(ギョーシェ)が透けて見えるよう透明感のあるコーンフラワー・ブルーのエナメルを上から施したギョーシェエナメルと細かい金の装飾文様がエレガントなメニューホルダー。パリのエナメル職人Charlot Frèreの作品である。  
 

 

Cardeilhac /Christofle Silver "Renaissance" Tastevin 
カルディヤック/クリストフル「ルネサンス」シルバー・タストヴァン

1950's France
1950年代 フランス
刻印:ミネルヴァ(純度950)、カルディヤック工房印、クリストフル工房印、CARDEILHAC FRANCE 
直径:7.7cm(ハンドル除く)
 
1804年創業のカルディヤックは、1951年クリストフルに買収されるまでの長きに渡りフランス屈指の銀工房及び銀器商として名を馳せた。高級銀器としての品質と格調を保ちつつ革新的なアールヌーヴォーの芸術性を取り入れた19世紀後期から20世紀初頭の作品は秀逸で、万国博覧会では数々の賞を獲得した。
 
現クリストフル・コレクションの中の最高級シリーズ「ルネサンス」は、元々メゾン・カルディヤックが19世紀に生み出しクリストフルによる買収までの間、製作販売していた作品である。オープンワーク(糸鋸や錐などの道具によって金属面に孔開けや切り取りによる透かし細工)からケルビムの顔が浮き上がる精緻なルネサンス・リバイバル作品は、ひと味違う個性と歴史的な重厚感と格調を感じさせる。器中央に所有者の頭文字入り。
 

 

Silver Tastevin with Serpent Handle
Silver-Plated Tastevin with Serpent Handle
蛇ハンドルのタストヴァン シルバーとシルバープレート2点

c1900 France
1900年頃 フランス
(上:シルバー) 直径:7.8cm(ハンドル除く) 刻印:ミネルヴァ(純度950)、C.S(工房印)
(下:シルバープレート) 直径:7.5cm(ハンドル除く) 詳細不明の刻印
 
ワインのテイスティング用の取手付き杯、タストヴァン。ワインの味や香りはもちろん、昔、暗い樽貯蔵庫の中で蝋燭の光を集めて、ワインの色や濃度を鑑定できるように内側に凹凸がつくられた。グラスでのテイスティングが主流となった現代、タストヴァンはソムリエが首からぶら下げるアクセサリーのようになってしまったが、蛇をかたどったハンドルのユニークなタストヴァンは、ワイン愛好家でなくとも、様々な用途のアンティークの器として楽しむことができる。
 
*2点は別売りです
*(上)SOLD* 
 

 

CHRISTOFLE Silver-Plated Decanter Label (Stock 4)
クリストフルシルバープレートデキャンタラベル(在庫4)

c1900 France
1900年頃 フランス
刻印:CHRISTOFLE、C C(工房印)
幅:5.3cm
 
デキャンタラベル(またはボトルタグ)はデキャンタージュ(澱のある液体の上澄みを別ボトルに移すこと)したボトルに酒の名を記しボトルネックに掛けるものである。18世紀以降、沈殿物の多いシェリー、ポート、マデイラなどの酒精強化ワインやウィスキー、ジン、ラムなどの蒸留酒に使用されることが多かったが、酒の製法が進歩した現代では実用より装飾を愉しむアイテムとなっている。
 
19世紀シルバープレート(銀めっき)技術で躍進を果たしたクリストフルの19世紀末から20世紀初頭のデキャンタラベルである。通常のラベルは既に酒の名が刻まれ販売されたがこの作品は自作した札を裏から差し込む仕様で汎用性がある。馴染みのバーでキープしたボトルに自分の名前を付けたり、洒落たオイル&ヴィネガーのボトル、人形やベアの首から下げるなど様々に楽しむことができる。
 
*1点ずつの販売です
 

 

Silver-Plated Medusa Sugar Tongs
シルバープレートメドゥーサシュガートング

c1900 France
1900年頃 フランス
刻印なし 長さ:12.8cm
 
女神アテネの怒りを買い蛇の頭髪で見る者を石にする怪物の姿に変えられたメドゥーサは、英雄ペルセウスによって首を斬り落とされる。古くから芸術家たちのインスピレーションを強く刺激すると同時に、最強の盾となったメドゥーサの頭の図像は西洋では魔除けと見なされ、多くの作品が生み出されてきた。
 
食器向きとは言い難いメドゥーサと蛇をデザインした、非常にユニークで珍しいシュガートングである。眉を顰めたメドゥーサや絡み合った蛇の顔の出来は大変素晴らしく、制作者のメドゥーサに対する強い愛情と思い入れを感じずにはいられない。
 

過去の作品

Baby Glass Tumbler with Silver Holder (Stock 2)
銀製ホルダー付きベビーガラスタンブラー(在庫2)

Early 20thC France
20世紀初頭 フランス
刻印:ミネルヴァ(純度950)、LG(工房印) 高さ:8.0cm
 
欧米において「銀の匙を口に入れて生まれてくる」という表現は、豊かな家系に生まれることを意味する。子どもに貴金属を贈る風習は、子どもの一生を通じて家族の社会的、経済的な地位が保たれるようにという願いが込められている。
 
サンドブラスト技法で"Mon premier verre d'eau sucree(生まれて初めての砂糖水コップ)"と記したガラスタンブラーは、安定性と装飾性をもたらす銀製ホルダーの付いた誕生祝いの品である。手に収まりの良いタンブラーは幼少期だけに限らず、水や茶はもちろん好みの冷酒やリキュールを注ぎ今宵のmon premier verre(最初の一杯)と洒落込んでも良い。
*1客ずつの販売です
*SOLD*

Silver Baby Feeder by Alphonse Debain
Alphonse Debain 銀製ベビーフィーダー

Late 19thC France
19世紀後期 フランス
刻印:ミネルヴァ(純度950)、A D(工房印) 長さ:10.2cm
 
欧米において「銀の匙を口に入れて生まれてくる」という表現は、豊かな家系に生まれることを意味する。子どもに貴金属を贈る風習は、子どもの一生を通じて家族の社会的、経済的な地位が保たれるようにという願いが込められている。
 
銀製のベビーフィーダーは誕生祝いの品のひとつであるが、カップやスプーンに比べて珍しいアイテムである。蕾をつけた薔薇の枝に留まる小鳥をグラヴュールで刻んだ贅沢なベビーフィーダーは、ハンドル部の装飾も美しく内側は鍍金されている。シロップやデザートソースへの転用はもちろん、墨や顔料の水滴(水差し)などにも使用できる。
*SOLD*

Silver Figural Chick Salt Shaker
シルバー ヒヨコ型ソルトシェーカー

c1900 France
1900年頃 フランス
刻印:ミネルヴァ(純度950)、蟹(純度800以上)、M E?(工房印)
高さ:4.9cm
 
小さな羽を広げたヒヨコをリアルに表現したユニークな塩入れは、底にある蓋から入れた塩をくちばしから振り出す仕様である。どこから見ても丸々と愛らしいヒヨコの姿は、1羽いるだけでテーブルが楽しくなるアイテムである。
*SOLD*

CharlesⅩ Boxed Vermeil (Silver-Gilt) Sugar Tongs
シャルル10世ヴェルメイユ(鍍金銀製)シュガートング(オリジナルケース入り)

c1825 France
1825年頃 フランス
刻印:ヴィエイヤール(純度950)、女の横顔(パリ)、蟹、判読困難な工房印 長さ:16.7cm
 
矢羽をイメージした羽根の形のハンドルとそこから伸びる挟み部分の装身具を着けた女の手首、サイズも大きく異形とも言える非常に珍しいデザインのシュガートングである。「貴婦人の手首」は19世紀のヨーロッパ芸術におけるセンチメンタリズムを背景に、主にジュエリーの分野で人気の意匠であったがカトラリーのデザインに使われることは稀である。
 
全面に鍍金を施した大振りなシュガートングは、高価な砂糖を贅沢に入手できる復古王政期の上流階級に向けられた作品で、トング一本のためにオリジナルケースが誂えられている。シュガーポットの中の砂糖の固まりを取るだけでなく、レモン・スライスや薬味、菓子などに転用しても面白い。
*SOLD*

Boxed Set of 6 Silver Tea Spoons by G. BAER
G. BAER ティースプーン6本揃い(オリジナル・ケース入り)

c1840 Strasbourg France
1840年頃 ストラスブール フランス
刻印:ミネルヴァ(純度800)、工房印、G. BAER 長さ:18.0cm 
 
1700年代に中国から茶の輸入を独占していたイギリスに比べ紅茶の普及で出遅れたフランスでは、茶葉は大変高級な嗜好品であり、王侯貴族のみが優雅な空間で美しい茶道具を使って味わう贅沢が許された。
 
ルイ・フィリップ七月王政頃のティースプーン6本セット。大きめサイズで先端の尖ったボウルは、19世紀前半のフランス製ティースプーンの特徴である。シンプルな形のスプーンは、人気のフランスやベルギーの白い食器や和食器との組み合わせに重宝する。金で装飾した臙脂色のモロッコ革の風格あるオリジナルケースに収められている。 
*SOLD*

Silver Figural Squirrel Salt Shaker
シルバー リス型ソルトシェーカー

c1900 France
1900年頃 フランス
刻印:ミネルヴァ(純度950)、MON E?(工房印) 高さ:7.6cm
 
抱えた木の実を喰むリスのユニークな塩入れは、底にある蓋から入れた塩を木の実の下から振り出す仕様である。リスの丸い目、脚の爪やひげ、毛並みは非常に細かく表現され、1匹いるだけでテーブルが楽しくなるアイテムである。
*SOLD*

Pair of Silver Sugar Nips
シルバー シュガーニップス(角砂糖挟み)

Late 19thC Paris France
19世紀後期 パリ フランス
刻印:ミネルヴァ(純度800)、判読困難な工房印 長さ:14.8cm
 
砂糖は19世紀後期まで先端が丸い円錐形の固い塊(シュガーローフ)で売られ、目的に応じてカットする必要があった。その際にシュガーニップスと呼ぶペンチ状の道具が使用された。銀製のシュガーニップスはシュガートング同様、シュガーポットの中の小さな砂糖の固まりを取るためのものである。
 
うずくまる子どもの向き合うハンドルのシュガーニップスは、鋸歯状の刃で好みの大きさに割った砂糖を先端でつまむ仕様となる。レモン・スライスや薬味などに転用しても面白い。
*SOLD*

Silver Tea Caddy Spoon by Pierre Queille
ピエール・ケイユ シルバー ティーキャディー・スプーン

c1825 Paris France
1825年頃 パリ フランス
刻印:男の横顔(純度950)、パリ保証印、P Q(工房印) 長さ:9.0cm
 
1700年代に中国から茶の輸入を独占していたイギリスに比べ紅茶の普及で出遅れたフランスでは、茶葉は大変高級な嗜好品であり、王侯貴族のみが優雅な空間で美しい茶道具を使って味わう贅沢が許された。
 
シェル形のティーキャディー・スプーンは、1819年から38年までの銀純度承認の刻印入り、ナポレオン・ボナパルト没落後の復古王政時代の作品である。時代も古く品質の高いアイテムである。
*SOLD*

French Masonic Silver Tastevin
フランス フリーメイソンのシルバー・タストヴァン

Late 19tnC France
19世紀後期 フランス
刻印:ミネルヴァ(純度950)、M.P(工房印)
直径:8.0cm(ハンドル除く)
 
ワインのテイスティング用の取手付き杯、タストヴァン。ワインの味や香りはもちろん、昔、暗い樽貯蔵庫の中で蝋燭の光を集めて、ワインの色や濃度を鑑定できるように内側に凹凸がつくられた。
 
フリーメイソン・シンボルをグラヴュールしたタストヴァンは、フリーメーソン職人位階の会員向けのもので、刻まれた ”FAICT BIEN LAISSE BRAIRE” は「人には言わせておけ、自分が良いと思うことをやれ」の意のフランスの格言である。米英と違いカトリック教会が強力なフランスで製作してされたフリーメイソン作品は市場に出回ることが少なく、銀製タストヴァンは蒐集家向けの珍品である。
*SOLD*