Frank M. Whiting Co. Silver Demitasse Cup & Saucer with Lenox Liner (Stock 5)
Lenox/Frank M. Whiting Co. シルバーデミタスカップ&ソーサー(在庫5)

c1920 Massachusetts U.S.A.
1920年頃 マサチューセッツ アメリカ合衆国
刻印:STERLING、7990、工房印
(カップ)高さ:6.5cm (ソーサー)直径:8.2cm
1889年設立、20世紀初頭にボーンチャイナで成功をおさめたレノックスは現在までに6人の米国大統領のための食器を製造しホワイトハウスで使用された。1920年頃、多くのアメリカのシルバーメーカーによって様々なデザインでレノックスの白いカップに銀製ホルダーとソーサーを組み合わせたデミタスコーヒー碗皿が製作されたが、Frank M. Whitingによるこの作品は数ある銀製ホルダーとソーサーの中で群を抜いて美しく花紋様の透かし細工が見事である。濃いコーヒーを白いカップに注ぎ流麗な銀装飾を愛でる時間を楽しみたい。色のあるエナメルスプーンが調和する。
*1客ずつの販売です
*プリカジュールスプーンは別売りです
Silver Plique-à-Jour Enamel Flower PARIS Souvenir Spoon
シルバープリカジュールエナメル「花のパリ」スーべニールスプーン
Early 20thC Probably Germany
20世紀初頭 おそらくドイツ
刻印:900(純度900)、PORTE? D'ALLEMAGNE、R H(工房印)、判読困難な刻印
長さ:12.0cm
パリアンヴァリッドのドーム教会"PARIS. DÔME DES INVALIDES."の手描きエナメルをボウルに焼き付けたスーべニールスプーン (土産スプーン)である。アールヌーヴォー曲線を描く花の中央にグリーンの模造宝石(ペースト)を嵌め、淡いフロストカラー(半透明)のプリカジュールエナメル(透胎七宝)を施したスプーン。スーベニール(土産品)と呼ぶには恐ろしく高級で凝った作りで、鑑賞向きに制作されたものである。
この作品の作家や工房は不明だが、20世紀初頭のフランス観光地のスーべニールスプーンはドイツ製が多い。フランスのアールヌーヴォー様式を素早く取り入れ多くの作品を市場に送り出していた同時代のドイツ プフォルツハイムのジュエリーと似た作行きである。 繊細な細工であるが状態は良好。光を透すエナメル越しに変化する色の表情を楽しみたい。
Marius Hammer Silver-Gilt Plique-à-Jour Enamel Spoon
マリウス・ハマー 鍍金シルバー プリカジュールエナメルスプーン
c1900 Bergen Norway
1900年頃 ベルゲン ノルウェー
刻印:900、MH(工房印) 長さ:16.0cm
ノルウェー金銀細工師の3代目マリウス・ハマー(1847-1927)は修行の後に自分の工房を立ち上げ、フィリグリー(銀線細工)にエナメルを施すノルウェー伝統の技法と現代的なデザインを融合した装身具や高級工芸品で大成功を収めた。多くの職人を抱え各国の王室と取り引きするなど重要なノルウェー芸術家のひとりである。
教会のステンドグラスを思わせる多色使いが美しいプリカジュールエナメル(透胎七宝)のスプーン。実用の食器ではなくノルウェーの伝統工芸品あるいは有名作家の作品として鑑賞向きに制作されたものである。繊細な細工であるが状態は良好。光を透すエナメル越しに変化する色の表情を楽しみたい。
Silver "Adam & Eve" Caddy Spoon by Neresheimer & Söhne for Berthold Muller
B. Neresheimer & Söhne シルバー「アダムとイブ」スプーン
c1904 Hamau Germany
1904年頃 ハーナウ ドイツ
刻印:工房印、英国チェスター輸入印、D(1904年)、BM(輸入者)、白鳥(フランス輸入印)
長さ:15.0cm
19世紀後半の欧米では、往時の宮廷文化に憧れる貴族や新興ブルジョワの富裕層に向けて古典のリバイバル作品が数多く作られた。ドイツハーナウのNeresheimer & Söhne工房は、ルネサンスやロココ様式の銀製品の復刻に定評があり、品質の高さから国外からの注文も多く輸出によって成功を収めた。この作品もロンドンを拠点として高級銀製品を販売していたBerthold Muller & Son商会が取り扱ったものである。
旧約聖書『創世記』の蛇に唆され禁断の果実を食したアダムとイブの姿を立体像で表した圧倒的なハンドルデザインのスプーンである。ボウルは禁断の実、林檎を線彫りしている。この作品は、ルネサンス時代のスプーンを模した鑑賞向き工芸品として制作されたと思われるが、贅沢なキャディスプーンとして使用したい。
Reed & Barton Silver Baby Birth Record Spoon
リード&バートン シルバー ベビー誕生記録スプーン
c1948 Massachusetts U.S.A.
1948年頃 マサチューセッツ アメリカ合衆国
刻印:STERLING、工房印
長さ:15.5cm
欧米では家の煙突にコウノトリが巣を作ると幸運(=赤ちゃん)が訪れると伝えられる。赤ちゃんを大切に翼に抱え煙突に留まるコウノトリのハンドルに、ボウルに時計をデザインしたシルバースプーンは、アメリカの老舗銀器メーカーリード&バートンによるものである。この誕生記録スプーンは数十年にわたる同社の人気商品であった。
ボウル部分に生まれた子どもの名や生年月日、身長体重が手彫りされている。熟練者の風情漂う眼鏡のコウノトリの表情や細やかな羽根表現がハンドル裏側まで及ぶ凝った銀細工である。このスプーンは子どもに使わなかった模様で非常に良い状態である。
Pair of Georg JENSEN "Acanthus" Silver Ice Tongs by Johan Rohde
ジョージ・ジェンセン「アカンサス」シルバー アイストング
1945-77 Copenhagen Denmark
1945-77年 コペンハーゲン デンマーク
刻印:GEORG JENSEN(1945-77)、STERLING DENMARK(純度925)長さ:14.6cm
ジョージ・ジェンセンのためにヨハン・ロード(1856-1935)が1917年にデザインした「アカンサス(別名ドロンニン)」シリーズは、長きにわたり定番商品であったが2004年製造終了となった。シュガートングと比べて大きなサイズのアイストング(型番284)はずっしりした銀の重量感が手に心地良い。十分に厚みのある摘み部分の両面に施した、凹凸がくっきりした「アカンサス」モチーフは大変迫力がある。20世紀半ばの作品であるが、現在は製造販売されておらず貴重となる。
Georg JENSEN "Pattern No.41" Silver Jam Spoon
ジョージ・ジェンセン「型番 41」シルバー ジャムスプーン
1933-44 Copenhagen Denmark
1933-44年 コペンハーゲン デンマーク
刻印:41、GJマーク(1933-44)、STERLING DENMARK(純度925) 長さ:14.2cm
ジョージ・ジェンセン(1866-1935)自身がデザインした型番41のジャムスプーン。葉っぱの様な形状のボウル部や、アールヌーヴォー様式を洗練させた流線型ハンドル先端の植物の豆を思わせる意匠は、かつては彫刻家を目指していたというジェンセンらしい作品といえる。
Georg JENSEN "Pattern No.42" Silver Serving Fork
ジョージ・ジェンセン「型番 42」シルバー サービングフォーク
1932 Copenhagen Denmark
1932年 コペンハーゲン デンマーク
刻印:42、G.I(1915-30) 925S(純度925)、J S、三つの塔32 長さ:15.2cm
ジョージ・ジェンセン(1866-1935)自身がデザインした型番42のサービングフォーク。アールヌーヴォー様式を洗練させた透かし細工のハンドルの豆さやを思わせる意匠は、かつては彫刻家を目指していたというジェンセンらしい作品といえる。
過去の作品

Georg JENSEN "Blossom" Silver Jam Spoon /Silver Cake Server
ジョージ・ジェンセン「ブロッサム」シルバー ジャムスプーン/シルバー ケーキサーバー
1933-44 /1945-77 Copenhagen Denmark
コペンハーゲン デンマーク
(ジャムスプーン)1933-44年 長さ:13.8cm
刻印:ゾウムシ、GJマーク(1933-44)、G.J、IMPORTE DE DANEMARK、STERLING DENMARK、925(純度925)
(ケーキサーバー)1945-77年 長さ:21.5cm
刻印:白鳥、84、GEORG JENSEN(1945-77)、STERLING DENMARK(純度925)
1919年にジョージ・ジェンセン(1866-1935)自身がデザインを完成させた型番84「ブロッサム(別名マグノリア)」のジャムスプーンとケーキサーバー。「ブロッサム」は現代も引き継がれている人気シリーズである。ケーキサーバーは20世紀半ばの作品であるが、現在この型は製造販売されていない。
*SOLD*

Parcel-Gilt Silver STRASBOURG Souvenir Spoon
部分鍍金シルバー「ストラスブール」スーべニールスプーン
Early 20thC Germany
20世紀初頭 ドイツ
刻印:三日月と冠、800(純度800)、判読困難な刻印
長さ:12.7cm
アルザス地方のシンボルのコウノトリと大聖堂をモチーフにしたフランスストラスブールのスーべニールスプーン (土産スプーン)である。部分的に鍍金を施すことで彫金を際立たせた豪華なコーヒースプーンは、土産品としては大変高級で凝った作りであり、驚くべきことにコウノトリは360度破綻のない立体彫刻となっている。
ストラスブールはドイツ国境近くではあるが、20世紀初頭のフランス観光地のスーべニールスプーンは総じてドイツ製が多く見られる。
*SOLD*

Silver "Boucher" Cherubs Pierced Bowl by Georg Roth & Co.
Georg Roth & Co. シルバー「ブーシェ」天使文 透かし細工ボウル
Late 19thC Hanau Germany
19世紀後期 ハーナウ ドイツ
刻印:フランス輸入印(純度800以上)、工房印
18.0 x 22.6cm
市民革命によってロココや新古典主義といった正統的様式が一時中断していた19世紀後半のフランスでは、生活空間である装飾美術の分野で、ロココ様式を盛んに取り入れるようになる。富裕層である貴族やブルジョワ市民はルイ15世から16世時代の宮廷文化に憧れ、ロココ・リバイバルの作品が数多く作られた。
フランス市場に向けたロココ風銀製品を得意とし成功を収めていたハーナウのGeorg Roth工房の作品。18世紀の画家フランソワ・ブーシェ作品のモチーフをデザインに取り入れ細部までこだわったパニエ風の器は、パンや焼き菓子を盛りつけたり、小物やカード置きとしても重宝しそうである。
*SOLD*

G. Accarisi Firenze Putto with Dolphin Silver Sugar Tongs
G. Accarisi フィレンツェ イルカとプットー シルバー シュガートング
Late 19thC Florence Italy
19世紀後期 フィレンツェ イタリア
刻印:G.ACCARISI FIRENZE
長さ:12.2cm
プットーと聖獣イルカの立体像が向き合うハンドル、挟み部分は女神ヴィーナスのホタテ貝と海神ポセイドンのトリアイナ(三叉銛)を表したルネサンス風デザインが彫刻的で物語性が高い。イタリアらしい銀細工のシュガートング、シュガーポットの中の砂糖の固まりを取るだけでなく、レモン・スライスや薬味などに転用しても面白い。
*SOLD*

C. Frey & Söhne Silver Tumbler by Koch & Bergfeld
Koch & Bergfeld製作 C. Frey & Söhneシルバー タンブラー
c1875 Bremen Germany
1875年頃 ブレーメン ドイツ
刻印:800(純度800)、工房印、119、C. FREY & SÖHNE
高さ:8.3cm
第二次世界大戦までドイツの一部であったヴロツワフ(現ポーランド)の高級貴金属店Carl Frey & Söhneのシルバータンブラー。製作は、1829年ドイツ ブレーメンで創業したKoch & Bergfeldである。彼らは1874年頃から自社製品に番号を振り始め1932年のNo.82056まで続けたとされる。初期の作品No.119のタンブラーは、ルネサンス風の鳥や植物と有翼の女やプットーのレリーフがクラシックで品が良い。
口当たりが良く熱伝導率が高い銀製タンブラーは、冷たい飲み物をより冷たく美味しく感じさせる。繊細な装飾文様とともにパーシャルショットなどを味わいたい。工夫次第で冷製デザートも。器中央に所有者の頭文字入り。
*SOLD*

Austrian Silver Egoiste Coffee Pot
オーストリア「エゴイスト」シルバー・コーヒーポット
Late 19thC Vienna Austria
19世紀後期 ウィーン オーストリア
刻印:ウィーン銀刻印(純度800)、ゾウムシ(フランス輸入印)、判読困難な工房印
高さ:15.7cm
フランスで「エゴイスト」イギリスで「バチェラー」と呼ぶ、一人用のコーヒーポットである。まさにウィーンの独身貴族のために気品溢れる贅を凝縮した小さなポットは、牙製の蓋の摘み、本体の手彫りによる模様、どの角度からも彫刻作品のように美しいルネサンス風のハンドルと、全てが格調高い。通常ハンドルの付け根近くに位置する蓋の蝶番が、側面(画像では向こう側)に取り付けられている事も、ポット全体の美しさを高めている。 底部に成型時の凹み(歪み?)あり。器中央に所有者の頭文字入り。
*SOLD*

Russian Silver-Gilt Tea Caddy Spoon by Pavel Sazikov
帝政ロシア Pavel Sazikov 金鍍金シルバー ティーキャディースプーン
c1840 Moscow Russia
1840年頃 モスクワ ロシア
刻印:84(純度875)、モスクワ(インペリアルワラント)、工房印
長さ:11.2cm
18世紀後半に英国で誕生した茶葉をポットに入れるためのキャディースプーンは、貿易船から荷揚げした茶箱から茶葉をすくう際に帆立貝の殻を使ったことからシェル型が定番となっている。
このティーキャディースプーンは通常サイズより大きく深さがある。帆立貝を模した皿部分の、波打った繊細な縁と鏨で緻密に刻んだマットな質感が特に見事である。質の高い金銀細工でロシア帝政期の工芸分野において重要な一族のひとつであったSazikov家の、Pavel Sazikov 1812-46年の刻印があり、細部まで手を抜かない上等なロシアの銀製品らしい出来栄えである。
*SOLD*

Silver Tea Ball Infuser
シルバー ティー・ボール・インフューザー
c1900 Germany
1900年頃 ドイツ
刻印:ゾウムシ(フランス輸入印)、判読困難な刻印
高さ:5.2cm(カン、チェーン含まず)
茶葉を湯や水に浸してお茶を抽出させる道具、ティー・インフューザー。現代は使い捨てのティーバッグが主流だが、花と果実それを啄む小鳥の打ち出し装飾が見事な、高級感溢れる銀製の卵型インフューザーである。チェーンも刻印入りのシルバーである。
蝶番の具合も良く、凹みのない、良い状態である。
*SOLD*