Doll〜人形図録30
KATAN DOLL 48cm
天野可淡カタンドール48cm
1982 Tokyo Japan
1982年 東京
サインなし 約48cm
人形作家天野可淡(1953-90)による球体関節の少女人形。カタンドール。1982年吉祥寺PARCOパルコギャラリーの個展において新作として出品された。石塑(石粉粘土)に油彩顔料で着色。作家独自の手法によるガラスを嵌めた眼。歯はオパールの原石。ヘッドに直接貼り付けた人毛は作家自身の毛髪を使用。アンティークレースを作家が染色したコスチューム(以上、作家本人より直接伝聞)。関節は13箇所。横たえてポーズを取る人形として制作された作品で、肩関節と股関節の球体受け皿をボディ前面に傾けた変形ジョイント。
着色面が接触する球体関節の一部に顔料の剥落、ゴム紐の留め具を仕込んだ手足に金属からの錆が見られる。経年により関節を繋ぐゴム紐が弛緩しポーズを固定できない。またゴム紐の劣化により左手首が外れている。当店では作品のオリジナル性を尊重し現状維持で保存しているが、ゴム紐の劣化については当店にて新品に交換、引き直しは可能(作家が選んだオリジナルの紫色のゴム紐は失われる)。
作品の状態を考慮し店頭での展示予定はありません。同じ理由で個別の細かな画像希望のお問い合わせにも対応できません。あらかじめご了承ください。作品は店舗で保管していないため、お問い合わせ内容によっては返信にお時間を頂戴します