Jewellery〜宝飾品図録41
French Siver-Plated Dog Head Stick Pin
Markowitsch & Scheid Silver Wild Boar Pendant Charm
Markowitsch & Scheid Silver Stork Stick Pin
銀メッキ犬の頭スティックピン
マルコヴィッチ&シャイト銀製猪ペンダントチャーム
マルコヴィッチ&シャイト銀製コウノトリスティックピン
Mid 19thC France / c1890 Austria
19世紀初めフランスではアニマリエまたはアニマリエ・ブロンズと呼ぶ動物を主題とする彫刻作品が多く製作された。動物モチーフの芸術品や工芸品は19世紀後期には様々な国の上流、中流階級の間で広がり好まれた。小さな銀と銀めっきの動物ジュエリー3点はいずれも身に付けられる19世紀の細密彫刻である。19世紀まで女性のみならず男性も着用した首元に巻くスカーフ(クラバット)を留めるスティックピンは、ブレザーなどのジャケット襟にもお勧め。真鍮製(金めっき)キャッチ(現代物)が付属する。
(画像右から)
①帽子を被った犬:19世紀中期 フランス
刻印なし モチーフ:2.2cm
ブロンズ ガラス 合金
自由への解放を象徴するフリジア帽を被る擬人化した犬の頭。革命によって自由を勝ち得たフランスの魂を表すのだろうか。精悍な顔つきの犬は精巧な作りで極小の赤い義眼には瞳孔もある。
②野生のイノシシ:1890年頃 ウィーン オーストリア
刻印:ゾウムシ(純度800)、M&S(工房印) モチーフ:2.2cm
銀 ペースト
のちにウィーンを代表する金銀細工師となる Georg Adam Scheid(ゲオルク・アダム・シャイト)が義父Michael Markowitschと供に起業したMarkowitsch & Scheidの作品。獰猛なイノシシの牙歯や毛並みの緻密な彫金はこの工房の真骨頂である。多くの文化においてイノシシはその凶暴性から畏れられる一方、戦闘に臨む勇気の象徴として古くからヘルメットや紋章の意匠に使用されている。幸運のお護りとして身に付けたい。チェーンは別売り。
③卵を護るコウノトリ:1890年頃 ウィーン オーストリア
刻印:犬の頭(純度800)、M&S(工房印) モチーフ:1.9cm
銀 真珠 スチール
のちにウィーンを代表する金銀細工師となる Georg Adam Scheid(ゲオルク・アダム・シャイト)が義父Michael Markowitschと供に起業したMarkowitsch & Scheidの作品。コウノトリの嘴、胸の羽毛や翼の羽根のひとつひとつの緻密な彫金はこの工房の真骨頂である。物語性のある意匠とバランスの良い卵形パールは目立ち過ぎず男女問わず着用できる。
*3点は別売りです
*画像に使用しているレザー、チェーン類は付属しません