CabinetⅠ【第Ⅰ室】〜Dolls 人形
2  images

Doll〜人形図録21

Polycrome Wood Chrub Head Fragment with Metal Halo
光背付き彩色木彫ケルビム(智天使)断片


Early 19thC Spain
19世紀初頭 スペイン
高さ:10.3cm(光背含まず)
 
顔から翼の生えた幼児の姿で表されるケルビム(智天使)は、5世紀シリアの神学者 偽ディオニシウス・アレオパギタによる『天上位階論』の天使の位階(ヒエラルキア)における第一の位階のなかで、六枚翼のセラフィム(熾天使)の次の位に属し、常に神のまわりに存在し神と直接合一している天使である。美術の分野では、セラフィムは赤い翼、ケルビムは青い翼で表現されることが多い。
 
ガラス義眼と細密に刻んだ歯を見せ笑みを浮かべる木彫の童子は、首から下に残る羽根表現から両翼を欠損した天使と分かる。胸元の羽根は金で筆描きした模様が非常に繊細で美しい。全体に顔料の摩耗が見られるが、後年の塗り直しは一切無く、貴重なオリジナルの金属製光背が残る。どのような形、色彩の翼であったか想像の愉しみのある小さな天使像である。