Jewellery〜宝飾品図録08

Ivory Micro-Carving Miniature Ring
象牙マイクロ彫刻画リング


c1790 Probably England
1790年頃 おそらくイギリス
刻印なし ベゼル:3.1cm リングサイズ #13
象牙 白蝶貝 真珠 ガラス ゴールド  
 
 マイクロ彫刻画とは、マイクロ技法とよばれる百分の数ミリで彫刻された象牙レリーフのことで、奇跡的な細密作品は王侯貴族の注文によって主にドイツ系の彫刻家がブリュッセルやイギリスに渡って制作した。
 
 この指輪は僅か3cmほどの枠の中に、円柱建築の前の台座に花を捧げる乙女と天からの光とひとつ星の彫刻画がおさめられている。花弁や葉、女の薄衣など繊細に彫られ、状態も良い。下方に黒のインクで "Pensez à moi.(わたしを想って)"とフランス語で記されているが、これは18世紀のヨーロッパ上流知識階級におけるフランス語の流行によるもので、この指輪がその様な階級向けに制作されたことが窺われる。彫刻の背景は筆を使ってコバルトガラスの粉で塗られており、マイクロ彫刻で有名なヘス兄弟の作品を思わせる。
 
*画像に使用しているケースは付属しません