CabinetⅣ 【第Ⅳ室】〜Jewellery 宝飾品
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Jewellery〜宝飾品図録38

Camille Gueyton Art Nouveau Pearl Gold Ring
カミーユ・ゲイトン アールヌーヴォー パール/ゴールドリング


c1903 Paris France
1903年頃 パリ フランス
刻印:フクロウ(18金) ベゼル:2.7cm リングサイズ #13
真珠 イエローゴールド
 
高山植物エーデルワイスはその形状から「アルプスの星」と謳われ、純白の花は穢れなき純粋さの象徴とされる。19世紀のヨーロッパでは、崖の上で人知れず咲くその花を恋人に贈ることが流行したため、危険を冒して山に登り命を落とす者が現れるなど、エーデルワイスは益々手の届かない神秘の花として賛美された。
 
透かし細工によるゴールドのエーデルワイスと白い真珠の組み合わせが清らかな印象のリングは、フランス宝飾作家カミーユ・ゲイトン(Camille Gueyton)の作品である。銀製品と宝飾品で有名なアレクサンドル(Alexsandre Gueyton 1818-1862)のメゾンを継いだ息子のカミーユは、エナメルと彫金を駆使した植物モチーフのジュエリーに定評があり、パリのグラン・パレで行われるサロンに出品して名を馳せた。
 
アールヌーヴォー曲線が優美なゴールドのエーデルワイスはアルプスの花の代わりに恋人の心を射止めたろうか。縦長の繊細な金細工とパールのリングは和装にも向く。
 
*Alastair Duncan著 "The Paris Salons 1895-1914 Vol.ⅠJewellery" The Collectors' Club p.302に類似作品の掲載