CabinetⅢ 【第Ⅲ室】〜Works of Art 美術工芸品
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Works of Art〜美術工芸品図録01

Carved Relief Plaque Depicting Playful Putti
牙彫レリーフ「舞遊ぶ子ども」


Middle 19thC South Germany
19世紀中期 南ドイツ
サインなし 彫刻本体:6.3 x 10.3cm ヴェルヴェット額:10.7 x 14.7cm
 
古代から中世までヨーロッパにおいて獣牙のレリーフ(浮き彫り)は、単体または司教座や教会の扉、飾り匣や祈禱書の装幀に嵌め込んで、主に宗教的な装飾品として発展を遂げた。宗教改革以降は、王侯貴族の注文に応じて神話や聖書の場面、自身や家族の肖像など多様な主題が制作され、室内装飾品や蒐集品として愛好された。
 
森の中、湖のほとりで舞遊ぶプッティ(裸体の幼児の姿をした天使)を彫刻した牙板は、可愛らしく観る者の心を和ませる。子どもの足や樹々の葉を立体的に彫り出して背景との間に遠近感を生じさせた、彫刻職人の技が冴える小品である。同時代に誂えた板を納めるシルクヴェルヴェット製スタンドフレームつき。