CabinetⅢ 【第Ⅲ室】〜Works of Art 美術工芸品
 
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Works of Art〜美術工芸品図録25

Silver Miniature Cat Teasing Dog/ Easter Bunny & Egg by Martin Mayer
マルティン・マイヤー ミニチュア銀細工「犬にちょっかいを出す猫」「イースターバニーと卵」


c1900 Mainz Germany
1900年頃 マインツ ドイツ
(猫と犬)刻印:三日月と冠、800、工房印、DEPOSE、28 高さ:7.1cm
(ウサギと卵)刻印:三日月と冠、800、工房印、ゾウムシ 高さ:6.5cm
銀(一部鍍金)
 
19世紀末から20世紀初頭、銀製の工芸品や宝飾品で評価の高いマルティン・マイヤー社の精巧な動物のミニチュア細工2点である。マルティン・マイヤーは、ドイツの芸術様式ユーゲント・シュティールを代表するペーター・ベーレンスやハンス・クリスチャンセンらがデザインしたモダニズム作品を発表する一方、動物やクピドをモチーフにしたノベルティ(目新しく珍しいの意)やロココのリバイバル作品も制作し、いずれも質が高かった。
 
椅子の上の猫が犬の気を引くために威嚇しているフィギュアは愛らしいだけでなく、犬猫の表情や毛並み、筋肉のリアルな彫刻表現に感服する。19世紀前半ネズミ狩り専門に改良された犬種のラットテリアと猫を組み合わせたアイテムは、19世紀後半それらを邸内に飼っている富裕層に人気の意匠であった。
 
キリストの復活とともに春の到来を祝うイースター(復活祭)に飾るイースターエッグ。卵の殻を破って生まれたヒヨコが縁に留まり、卵を運ぶイースターバニーが手前に鎮座する銀細工である。卵殻表面は花枝のレリーフ以外はつや消しに仕上げ、内側には鍍金を施している。器としてピアスを掛けたり楊枝入れなどに活用できる。Marie Amelieと名が刻まれ、復活祭の贈り物であったことが窺える。