Paintings〜絵画図録33
Lady's Hand Étude Oil on Panel (attrib.to Fernand Lematte)
女の手首油彩板絵エチュード(習作)
Late 19thC France
19世紀後期 フランス
署名なし 裏面にLematte
金彩額 イメージサイズ:26.0 x 20.0cm 額:32.5 x 26.5cm
控えめな指輪を小指につけた若い女性の右手首を描いた油彩板絵である。画面上にサインは無く板裏にLematteと記されている。19世紀後半から20世紀前半にかけ神話に登場する女性や婦人の肖像画を得意としたフランス人画家Fernand Lematte (1850-1929)によるエチュード(習作)またはLematte作品を模写した作品と考えられる。エチュードとは完成した作品ではなく、芸術的発想の初段階または練習で描いたもので署名のない場合が多い。 決して大きくない画面には漆黒の背景から白いドレスの袖と女の手の甲が浮き上がり指先は暗さに溶けている(実際は爪まで描き込んでいる)。手首のみであるがゆえにドラマティックな印象を残す作品である。近年のフランス製金彩額縁。画面に一本スクラッチあり。