Jewellery〜宝飾品図録16

Neo-Rococo Miniature in Vari-Colour Gold Frame Brooch
多色ゴールドフレーム ネオロココ ミニアチュール(細密画)ブローチ


Middle 19thC Province France
19世紀中期 プロヴァンス フランス
刻印:馬の頭(18金)、判読困難な工房印
長さ:5.1cm 象牙 ガラス ゴールド 銀 
 
 フランス第二帝政皇帝ナポレオンⅢの妻ウージェニー皇后は、ロココの女王マリー・アントワネット妃に対して強い憧憬を抱き、服飾から建築に至るまで、華やかなロココ・リバイバル様式を取り入れた。これは宮廷文化に憧れる新興ブルジョワ層にも歓迎され、革命後、控え目であった貴婦人のファッションは豪華になり、フランス経済の復興を背景に革命で散逸した宝石が買い戻され、新たに作り直されることとなった。
 
 多色ゴールドの花綱レリーフで装飾されたフレームに納められた、ロココ後期の画家フラゴナールを思わせる明るく軽快な色彩の細密画、甘美な優雅さをたたえる楕円形ブローチは、着用できる小さな絵画作品といえる。画面中央セピアのグリザイユで描かれた若い女は愛のクピドの次の標的であろうか。裏面にガラスを嵌めたロケット部分がある。
 
 象牙板に一箇所、極薄いひび有り(補強済み)。