CabinetⅣ 【第Ⅳ室】〜Jewellery 宝飾品
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Jewellery〜宝飾品図録17

Belle Époque Vermeil (Silver-Gilt) Pendant Mirror by Gaston Bardiés
ベルエポックヴェルメイユ(鍍金銀製)ペンダントミラー


c1900 France
1900年頃 フランス
刻印:猪の頭(純度800)、G B(工房印)
長さ:5.7cm
 
19世紀フランスではパリを中心に多くの国際的な博覧会やサロンが催され、記念品としてのメダルの需要が急速に高まった。芸術の分野においてもメダルは再評価され、彫刻家や宝飾作家が芸術性の高いメダル(メダイユ)を競って制作した。
 
両面意匠の違うレリーフをメダル制作の彫金技術によって拵えた優美なペンダントミラー。二枚の蓋を横にスライドさせると両面に仕込んだミラーが現れる。ベルエポック期のパリで活動していたガストン・バルディエ(Gaston Bardiés)の作品である。一方の蓋は月桂冠に取り巻かれた所有者の頭文字、もう一方は愛のしるしまたは婚姻を示すリボンで結んだクピドの矢筒と松明が表されている。落ち着いた色合いの鍍金が上品な印象で格式を感じさせる。
 
当時はシャトレーヌ(時計や印章、裁縫道具等を腰帯(ベルト)から吊り提げるための装身具)に付けたと思われるが、鍍金の摩耗や小キズの無い素晴らしい状態である。ネックレス用チェーンや革紐を通しペンダントチャームとして着用したい。
 
*画像に使用しているチェーンは付属しません