CabinetⅣ 【第Ⅳ室】〜Jewellery 宝飾品
img_1804.jpg (右)SOLD img_1805.jpg img_1806.jpg
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Jewellery〜宝飾品図録18

Pâte de Verre "Cupid" Relief Pendant
Frédéric Vernon "Virgo Purissima" Plique à Jour Enamel Pendant
パートドヴェール「クピド」ペンダント
フレデリック・ヴェルノン作「無垢な聖処女」プリカジュールエナメルペンダント


c1905 France
1905年頃 フランス
(クピド)サインなし 刻印:鷲の頭(18金)、判読困難な工房印
長さ:2.7cm(カン含まず) シードパール ガラス ゴールド
(聖処女)サイン: F. VERNON 刻印:鷲の頭(18金)、判読困難な工房印
長さ:2.8cm(カン含まず) 天然樹脂 エナメル ゴールド
 
19世紀フランスではパリを中心に多くの国際的な博覧会やサロンが催され、記念品としてのメダルの需要が急速に高まった。芸術の分野においてもメダルは再評価され、彫刻家や宝飾作家が芸術性の高いメダル(メダイユ)を競って制作した。
 
アールヌーヴォー期のメダル芸術の第一人者、美しい女性像を得意とする彫刻家フレデリック・ヴェルノン(Frédéric-Charles-Victor de Vernon 1858-1911)によるペンダントは、当時最新の素材であった天然樹脂による精緻な聖処女の横顔のレリーフを、青いプリカジュールエナメルでステンドグラスの様に取り囲んだ作品である。カボションカットの青い宝石の如く盛り上げたエナメル細工がひときわ美しい。
 
一方の雲の上で矢を射るクピドのガラスレリーフは、鋳型にガラスの粉を敷き詰め炉に入れて熔融成形する「パートドヴェール」技法で製作されている。これは古代に途絶えた技術をアールヌーヴォー期のガラス作家が復活させたものであるが、宝飾品向けの小さな作品は非常に珍しい。芥子粒の様なパールとの組み合わせが繊細さを際立たせている。
 
*2点は別売です
*画像に使用しているチェーンは付属しません
 
*(クピド)SOLD*