CabinetⅣ 【第Ⅳ室】〜Jewellery 宝飾品
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Jewellery〜宝飾品図録30

Bohemian Garnet Heart Pendant Necklace
Bohemian Garnet Cabochon Heart Bow Pendant
ボヘミアンガーネットハート・ぺンダントネックレス
ボヘミアンガーネットカボションハートリボン・ペンダント


c1910 Austro-Hungary/ c1880 England
(右)1910年頃 オーストリア=ハンガリー帝国 刻印なし
モチーフの長さ:1.5cm(カン含まず) チェーンの長さ:38.0cm
ガーネット 鍍金した銀
(左)1880年頃 イギリス
刻印なし 長さ:3.2cm
ガーネット ガラス 合金または銀(金張り)
 
18〜19世紀にかけボヘミア王国で産出されたパイロープ(苦礬柘榴石)に種別されるガーネットは、暗赤色が蝋燭の明かりにかざすと炎のように赤く輝く特徴を持つ。採り尽くされたガーネットは現在のチェコ共和国(旧ボヘミア)ではもはや産出されず大変に貴重である。
 
ガーネットを全面に敷き詰めたふっくらしたハートがベリーの実を思わせるペンダント。ネックレスのみならずボックス型クラスプ(留め具)にもガーネットを嵌めた、首の後ろも見せたくなるデザインである。重厚感のあるヴィクトリア時代のものと違いカジュアルに着用できる20世紀初頭の作品。
 
愛の「絆」を意味するリボンとハートのペンダントは、可憐なモチーフながら、赤い炎を秘めた闇のような暗赤色のガーネットが独特な雰囲気を放つ。瑞々しいゼリーのようなカボションカットのハートとそれを取り巻くファセットのあるローズカットの光の反射の違いが絶妙である。チェーンを通すこともできるが、当時はリボンを通しチョーカーとして着用したと思われる。裏面にハート形のガラスを嵌めたロケット部分がある。
 
*2点は別売りです
*画像に使用しているリボンは付属しません