CabinetⅣ 【第Ⅳ室】〜Jewellery 宝飾品
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Jewellery〜宝飾品図録42

2 Victorian Diamond /Pearl Insect Bar Brooches
ヴィクトリアンダイヤモンド/パール昆虫バーブローチ2点


Late 19thC England
19世紀後期 イギリス
(右)刻印なし 長さ:3.3cm
ダイヤモンド 真珠 ゴールド 銀
(左)刻印:刻印 : フクロウ(18金)、白鳥(銀) 長さ:5.9cm
ダイヤモンド 真珠 ルビー エメラルド ゴールド 銀
 
ヴィクトリア時代、産業革命により急速に発展を遂げた都市ではかつては身近にあった自然やそこに生息する動植物は郷愁と憧憬を感じる遠い存在となってしまった。19世紀の昆虫ジュエリーの流行は人目を引くノベルティ(目新しく珍しいの意)としてだけではなく、守るべき自然への回帰や疲れた心を癒すモチーフとして好まれたことによる。先端にパールのついたゴールドバー中央に翅のある昆虫の付いたバーブローチ2点。男女問わず着用できる個性的な作品である。
 
小さい方のブローチはダイヤモンドとパールでできた昆虫がバーの上に品良く留まっている。蜂にもアブや蝿にも見える昆虫は、腹部の捩れた真珠や脚先の二つに分かれた爪までが細やかに表現され存在感を示している。
 
もう一方バーブローチとしては大きめサイズの作品は、昆虫の胸部はスクエアカットのエメラルド、腹部は涙滴型の真珠、目はカボションルビー、立体的に配した前翅と後翅、触角先端にダイヤモンドが嵌められている。ミツバチよりもスズメバチの系譜と思しき姿の良い蜂で、着用するのはもちろん眺めるだけでも満悦の逸品である。
 
*2点は別売りです
*画像に使用しているケースは付属しません