Others〜その他の作品図録18

Black Forest Carved Wood Clothed Bear Pipe Holder
ブラックフォレスト木彫 着衣の熊パイプホルダー


Late 19thC Switzerland
19世紀後期 スイス
高さ:28.5cm シナノキ 布
 
 スイスのベルン周辺では18世紀から木彫工芸が盛んであり、1880年頃には後に4代続く職人一族Trauffer(トラウファー)が、熊をはじめ森の動物を彫刻した家具や小物、鳩時計を旅行者向けに製作し有名になる。これらの木彫細工を「ブラックフォレスト(黒い森)」と呼ぶが、実際の「黒い森」はドイツのバイエルン州(旧バイエルン王国)に位置する。スイスだけでなくドイツやオーストリアでも類似作品が作られた。
 
 赤糸でトリミングされた白い木綿シャツに生成りの麻ベスト、黒フェルトのチロリアン帽を身に着けた、擬人化した木彫の熊である。熊の背負い籠にパイプを入れるパイプホルダーとなる。ブラックフォレスト木彫作品で、布製の服を着たものは非常に珍しい。熊の右腕は関節で動くが用途は不明。熊の上に向けた目や口を開けた表情がユーモラスに表現されている。