刺繍絹地 手描き木綿地(蝋引き) 刺繍木綿地(蝋引き)

Others〜その他の作品図録24

3 Pairs of Embroidered Silk and Cotton Lotus Shoes
清朝 刺繍絹地/手描き木綿地/刺繍木綿地 弓鞋(纏足用の靴)三組


Early 20thC (Qing Dynasty) China
20世紀初頭 清朝後期 中国
靴のサイズ:(手前)約10.5cm (後ろ左) 約14.5cm (後ろ右) 約12.5cm
 
 晩唐(9世紀末)より纏足の習慣が始まった中国ではおよそ千年の間、幼少時から足指を折り曲げ布で巻き成長を止めさせた小足が女性の性的魅力とされた。変形した足の形が蓮のつぼみに似ており、3寸(約9.1cm)以下が理想サイズとされたことから「三寸金蓮」と呼ばれた。
 
 纏足用の靴を弓鞋(キュウアイ)と呼ぶ。現存しているものは、繻子に刺繍やビーズの縫い取りのある比較的上物で着用の機会が少なかったものとなる。
 
 つま先にガラスビーズをひと粒あしらった小さな絹靴は、ヒールはなく靴底まで派手に刺繍を施した手の込んだものである。蝋引きを施した赤い木綿地の靴二組は、雨天用である。特徴的な形状の赤と黒の靴は中国北部の山東型ブーツで、押絵風の花の装飾と、側面は手描きの小花である。もう一方の靴は、踵の垂れ布と編み上げ糸が片方欠損しているが、蝋引きで硬くなった布への難しい刺繍にもかかわらず蝶や鳥の模様が全ての側面で異なる凝ったもので、重ねた布から模様を透かし出した靴底も珍しい。
 
*ひと組ずつの販売です