CabinetⅡ【第Ⅱ室】〜Paintings 絵画
4 images

Paintings〜絵画図録19

Pair of French Mourning Hairwork Miniatures from Grouvelle Family
Grouvelle家モーニング毛髪細工ミニアチュール(細密画)一対


c1819 France
1819年頃 フランス
(右)イメージサイズ:直径 6.3cm 額:縦 12.7cm 横 12.5cm
(左)イメージサイズ:直径 6.1cm 額:縦 12.2cm 横 11.7cm
毛髪 象牙 ガラス 金色合金 黒塗木製額
 
故人の毛髪を形見として今は亡き大切な人が生きていた証とする慣習は多くの文化圏で見られる。細く柔らかい髪質の人種が多いヨーロッパでは、18世紀の北欧を起源として毛髪自体を細工して工芸の領域にまで高め、それらを毛髪細工(ヘアワーク)と呼んだ。19世紀の欧米では遺髪をモーニング(追悼)ジュエリーに仕立てて身に着けたり、黒い額縁に入れ部屋に飾って故人を偲ぶことが流行した。
 
象牙の板にセピア顔料と遺髪を使って描いたミニアチュール(細密画)一対は、フランスのGrouvelleという家族が作らせたものである。しだれ柳の下、ふたつのパンジーに挟まれた墓の絵は、額の書き付けから持ち主の祖母を追悼する作品と分かる。二羽の鳩とふたつのハート、パンジー、蝶、木に囲まれた霊廟の絵は四名の家族を追悼する作品で、額の裏に故人についての丁寧な書き付けがある。一般的な額入り毛髪細工と比べ格別細かく作り込んだこの二点は、一族が革命後も裕福であったことを物語ると同時に、質の高い工芸品と見なされたからこそ200年間大切にされてきたと考えられる。
 
*セット売りです