AnnexeⅫ【分室Ⅻ】〜眼鏡小物(望遠鏡、拡大鏡)

La Lunetterie 眼と光 時間の幻影

 アンティQ【anti-Q】時代を映すアンティークの眼鏡小物(ロニエット、オペラグラス、ルーペ)

 紀元前から太陽の光を集め火を熾す目的で使われていた凸レンズが拡大鏡になることを、11世紀イラクの科学者イブン・アル=ハイサム(965-1040)が『光学の書』で示しました。「光学の父」と呼ばれた彼の理論がラテン語に翻訳されるや、13世紀のイタリアで聖典などの書物を細かな絵や文字で写本する修道士が眼鏡を開発したと伝えられます。眼鏡は当初、読み書きの教育を受けた知識階級だけが手にできる高価な道具でしたが次第に広く普及し、レンズを作るガラス職人、金属や生物材料で眼鏡の枠を作る職人、そして検眼できる眼鏡商が増加しました。
 
 アンティQでは19世紀から20世紀初頭の細工の凝ったアンティークのロニエット、オペラグラス、ルーペなどの眼鏡小物を取り扱っています。当時の上流階級の者が好奇心と実用性を満たす道具として、また優雅なファッション小物として愛用した眼鏡、そのレンズは何を映したか思いを馳せるのも一興です。掲載作品についての価格や状態、掲載されていない在庫作品につきましては【CONTACT お問い合わせ】よりお問い合わせください。
 

当店の眼鏡小物は時代を経た装飾工芸品です。現代の光学レンズと同様の性能、フレーム強度は望めないことを予めご了承ください。レンズ交換が可能でも度数や球面に制限のある作品やオリジナル・レンズの取り外し自体が不可能な作品もございます。ご使用目的やご希望はどうぞご遠慮なくご相談ください。 

La Lunetterie

アンティーク眼鏡小物図録

Lorgnette

ロニエット

人前で顔に眼鏡を掛けることを嫌った貴婦人に愛された2枚レンズの折りたたみ式柄付き眼鏡。当時ロニエットを使用するのは女性に限られ、貴金属や宝石で仕立てたり、ロニエット・チェーンと呼ぶ長いチェーンに取り付けて首から下げて着用したり、ファッション小物としても大活躍した。

 

Spectacles

眼鏡

中世に眼鏡を手にできたのは学者や修道僧であり、眼鏡は知識と教養の象徴であった。長きにわたり眼鏡は手で持たざるを得ず少々不便であったが、鼻に挟むパンスネ(鼻眼鏡)を経て、耳にかけるテンプル付き眼鏡が登場する18世紀、眼鏡用レンズの開発も同時に進歩した。
 
 

Opera Glasses

オペラグラス/望遠鏡

劇場の一般席から隔離されたバルコニー貴賓席は、王侯貴族や新興ブルジョワの社交場であった。観客を睥睨しつつも観客の視線を浴びるバルコニー席で、趣向を凝らした装いで振る舞う上流の者の姿はさながらもうひとつの舞台であった。高級なオペラグラスは舞台鑑賞の道具と同時に身分を誇示するステータスであった。
 
 

Magnifying Glass

ルーペ/拡大鏡

ドイツ語で拡大鏡や虫眼鏡を意味するルーペ。細密な装飾写本の製作に心血を注ぐ中世の修道士が、小さな文字を拡大して視るための凸レンズを開発したのは13世紀と云われる。レンズ一枚の単眼で低倍率、視野の広いデスクルーペやペンダントルーペ(クイズングラス)、高倍率の折りたたみルーペなどがある。 
 

Lorgnette Chain

ロニエット・チェーン

19世紀の貴婦人は、ナスの形をした留め金具ナスカン付きロングチェーンに時計やシール(印章)、ロニエットやクイズングラスを提げて身に着けた。長さのあるチェーンは、首に二重に巻いて首飾りにしたり、サッシュベルトに通したり、たるませてブローチで留めたりと、その纏い方がセンスの良さの見せ所であった。
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